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ヤマハギア [UA06J]

【YAMAHAギア】腰上エンジンのバラシ方|ヘッドカバー・シリンダーヘッド・シリンダー・ピストン

2021年9月6日

今回はYAMAHAギアの腰上エンジンのバラシ方です。

部品取り車両ですので、いつもと違いオーバーホールの方法ではありませんので、バラシ後の部品摩耗点検・交換・組立ては除きます。【※動画参照

オーバーホールをする人なんかもきっと役に立つと思います。

早速作業開始です。

 

ヤマハギア腰上エンジンのバラシ作業手順|前準備

まずは前準備です。

エンジンを降ろす(降ろさなくても可)

チェック:エンジンの降ろし方

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排気装置を外す

マフラーを外してシリンダーヘッドから切り離す。

 

 

冷却装置を外す

※冷却水抜きを忘れないように!エンジン右からはラジエーターファンカバーを外します。

 

エンジン左側からは水冷ポンプを外します。

 

これでヤマハギアの冷却装置一式を外せます。

 

 

ヤマハギア腰上エンジンのバラシ開始

シリンダーヘッドカバーの外し方

10mmでエンジンヘッドカバーボルトを4つ外します。

 

裏にはゴムガスケットがありますので劣化してる人は交換して下さい。ヘッドからの循環オイル漏れと圧縮漏れの原因となります。

 

 

※[重要]圧縮上死点へ合わす

フラーホイールとフレーム印を一致。

この時ピストンは最大に出た状態。

カムスプロケットのけがき線。

ヘッド側プレートの印と一致。

この圧縮上死点での作業が4stバイクのエンジン整備の基本です。
組立ての時もタイミングがズレないようにこの状態にして下さい。
ですので理屈が分からない人も、きちんと油性マジックで印を付けておけば作業は可能で、バラシの時から意識しておくことが非常に大事です。

 

 

シリンダーヘッドの外し方

エンジン上側からの作業

インテークパイプボルトを外す。

インシュレーター(向き有り)。

カムチェーンテンショナーを外す。

取付時は真ん中も外して装着ご締める。

 

 

エンジン左側からの作業

カムスプロケット固定ボルトを外す。

空回りするので固定忘れずに。

エンジンナット・ロングボルトを外す。

プレートも外す。

固着してる時は軽くプラハン打撃。

最後はゆっくり引き抜く。

 

最後に大事なシリンダーヘッドガスケットを抜き取り、これでシリンダーヘッドまで作業完了です。

注意ポイント

シリンダーヘッドガスケット(アルミ)に放射線状の抜けがある場合、圧縮漏れだけではなく冷却水も燃焼室に入れてしまい、燃焼させるので異常なスピードで冷却水が無くなります

 

 

シリンダー・ピストンの外し方

固着時は優しくハンマーを入れる。

ゆっくりシリンダーを抜き取る。

ブッシュピンの確認①

ブッシュピンの確認②

ピストンサークリップを外す。

ピストンピンを抜き取る。

注意ポイント

※ピストンを外す時、必ずクランク側にウェスなど詰め物をして下さい!!(必須)
クランクの中にサークリップ等小さな金属が落ちるとアウトと思って作業して下さい。

これでピストンまで外せます。

 

最後にシリンダーガスケットを剥ぐ。

こびりついてる場合も綺麗に全て取る。

 

これでヤマハギアの腰上エンジンのバラシ完了です。

 

 

ヤマハギア代表的消耗部品

組み立ては締め付けトルクを守りながら丁寧に圧縮上死点でバラシと同じように組めば完了です。
以下、代表的な交換部品を見てみましょう。
※ギアのエンジンバルブは吸気が2つ・排気が1つです。

 

その他ゴム系は以下の2点。

 

 

ヤマハギア腰上エンジンのバラシに必要な部品・工具類

今回の車両は4stヤマハGEARの[UA06J]BX50(2007年式)の車両ですので部品番号は各自で調べてお気を付けください。
ギアは年式により異なる事があります。
※責任とれませんので、必ずご自身で自己責任の元、ご確認下さい。
参考として主要箇所のみ抜粋。

部品類:

●シリンダーヘッドガスケット

純正番号:5ST-E1181-00
NTB バイク エンジンガスケット GKY-003B ガスケットキット GKY-...

※注意:互換製品キットは合う合わない出てくる可能性もあるかもしれません。

 

●エンジンバルブ

IN(吸気)×2本 純正番号:5ST-E2111-00

【メーカー在庫あり】 ヤマハ純正 バルブ インテーク 5ST-E2111-01 JP店

 

EX(排気)×1本 純正番号:5ST-E2121-00

【メーカー在庫あり】 ヤマハ純正 バルブ エキゾースト 5ST-E2121-01...

 

●ステムシール

IN・EX共通×3個 純正番号:5ST-E2119-00

【メーカー在庫あり】 ヤマハ純正 シール バルブステム 5ST-E2119-00...

 

●シリンダーガスケット

純正番号:5ST-E1351-10

ヤマハ純正 ガスケット シリンダー 5ST-E1351-10 JP店

 

●ピストン

本体・純正番号:5ST-E1631-00

ヤマハ純正 ピストン(STD) 5ST-E1631-00 JP店

 

リング・純正番号:5ST-E1603-00

【メーカー在庫あり】 ヤマハ純正 ピストンリングセット(STD) 5ST-E16...

 

ピストンピン・純正番号:5ST-E1633-00

【メーカー在庫あり】 ヤマハ純正 ピン ピストン 5ST-E1633-00 JP店

 

サークリップ・純正番号:93450-10823

【メーカー在庫あり】 ヤマハ純正 サークリップ 93450-10823 JP店

 

●シリンダーヘッドカバーOリング

純正番号:93211-18800

【メーカー在庫あり】 ヤマハ純正 O-リング 93211-18800 JP店

 

●インシュレーター(ジョイント)

純正番号:3B3-E3595-00

ヤマハ純正 ジョイント 3B3-E3595-00 JP店

 

工具類:

バラシ作業なので特殊工具は必要ありません。
取付の際は必ずトルクレンチを用意して、締め付けトルクを自分で調べて作業して下さい。

●トルクレンチ|エンジン周り3/8(9.5mm)【※10nm以下対応品必須】

最近プリセット型トルクレンチに寿命がきましたので、プリセット型から途中トルクの分かるデジタルへ変えました。
※デジタルの良い所は途中トルクがわかる事と金属板曲がりセンサーですので狂いにくい事です。プリセットタイプの良い所は締め付け過ぎしにくい構造ですが、スプリング調整の為デジタルよりもトルク校正メンテナンスが多めに必要です。

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ヤマハギア腰上エンジンのバラシ作業動画|※圧縮上死点についての詳細有り

今回の作業動画です。組み立て作業が無いので圧縮上死点の部分を詳しく説明しています。

 

バラす時は、必ず組み立てる時の意識をしておく事が重要です。
ひろし整備人
ひろし整備人

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