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今日はダイハツタントから異音がしだしましたので、これの修理です。
症状としてはエンジン音の奧の方で「こもったようなゴゴゴゴゴ~音」と「ガサガサガサガサシャカシャカ」と異音が発生。
KFエンジン特有の発生率での故障パターンの一つの様です。
KFエンジン
- KFは全てタイミングチェーン式
- 対策品でない場合ウォーターポンプ異音頻度が高い
という事がわかりましたので、これの交換作業です。
チェーン音にかき消され気味でカメラだと少し分かりにくいですが通常エンジン音の奧で強烈な異音が発生してます。【※動画参照】
それでは早速作業開始です。
KFエンジン車のウォーターポンプ交換作業手順|タント[L375S]編
ウォーターポンプに到達するには、エアコンボルトを外し「クーラーベルト」を外し、オルタネーターボルトを緩め「ファンベルト」の2つを外す必要が有ります。
※年式によってはエアコンはアジャスタで緩めるだけです。
まずは前準備からです。
前準備:冷却水抜き・ボンネット外し
※人によりやり方様々ですが私はジャッキは使わずタイヤも外しません。
ラジエータから冷却水をぬく。(全体の1/2程度)
左右泥除けクリップを外す。(3か所のみ)
フロント下にもクリップがあります。
両サイド外側に広げフロントバンパーを外す。
部品外し手順
①クーラベルト
まずはクーラーベルトを外さないとファンベルトも外せません。
右前下から覗いて奥のガードを10mmで外す。
10mm.12mmでフロントガードも外します。
外し方順序
右前から潜り込んで中を除くとこうなっています。
かなり狭いですが、工具・やり方等を工夫しながら作業していく必要が有ります。
正面からみてエアコンのすぐ左傍にクーラーベルトがあります。
12mmでエアコンを外します。
(年式次第:アジャスタタイプは緩めるのみ)
エアコンを左へずらすとベルトが外れます。
これがクーラーベルトです。
②ファンベルト
次にファンベルトを外さないとウォーターポンプも外せません。
車体下からオルタネーターを覗き込む。
14mmソケットで緩める。(※外さない事)
次は車体上からオルタネーターを覗く。
アジャスタロックボルトを14mmで緩める。
アジャスタボルトを10mmで最大限緩める。(頭は見えません)
手でオルタネーターを手前に引いて印がズレてくればOKです。
これでファンベルトが緩むので手で外せます。
ファンベルトです。
ベルトの劣化確認
高質化・サイド毛羽・クラック(裂け・割れ)が無いか確認しえあれば交換。
ベルト鳴きする場合はベルト鳴きスプレーでも良いですし、2年を越していたら交換も手っ取り早いです。
③ウォーターポンプ
プーリーを外してからのポンプ外しとなります。
※ウォーターポンプを外すと冷却水がボタボタ落ちてきますので重々ご注意下さい。
まずはプーリー外しですが空回りするので無理ですので先ほどのベルトを用意。
ベルトやプーリーホルダー掛けて10mmでプーリーを外します。
正面から覗くと4つのボルトが見えます。
外しにくいですが12mmで外します。
これでウォーターポンプが外れます。
か・・固まってる。。。
最後にゴムシールガスケットを外して完了です。
(※パッキンは必ず交換)
原因のポンプ新旧比較
新しい方が軸部分が太かったです。
プーリーは旧型と一致しましたが、年式によりプーリーも購入しないといけない場合もあるそうですのでご注意下さい。
古い方は回すとゴロゴロ手に感触がありましたので間違いなくこれが原因です。
組立て手順:※注意点のみ抜粋
逆手順ですが間違えると危険ですので、動画参照する事をおすすめします。
※ゴムシールガスケットは絶対交換を忘れない様お気を付けください。
注①:ポンプの天地向き。右上ボルトのみ短い。
注②:必ず対角上に少しづつ増し締め。
注③:オルタネーターの位置調整はアジャストボルトを先にした後ロックボルトが良いです。
注④:ベルト組んだら数秒だけエンジンかけて確認。(※冷却水抜いてるので注意)
冷却水注入の注意とエアー抜き方法
- 今回訳ありで色違いクーラントを使用してますが、冷却水は劣化が判断できるので同じ色を使いましょう。
参考:トヨタ・ダイハツ系=ピンク / 日産・スバル系=緑 - 冷却水のエアー抜きは忘れずに。※やり方分からない人は時間かかりますので動画参照。
- ①注水後循環ホースを揉む→②エンジンを掛ける→③サーモスタットが開いて循環を待つ→④エアコンの暖房をMAX入れる→⑤アクセルペダルを踏んで回転数を3~5000rpm程度で10秒を数セット→⑥→エンジンを切り冷ます→※気になる人はこれを繰り返し。
ポイント
※エアーが完全に抜けたかどうかは誰にも分かりませんのでバイクの場合10分もすれば充分です。(車だと15~1時間目安)
※エアーを噛んでいる場合でも、そのエアー分はリザーブタンクから補充されますので心配無用ですので、後日リザーブタンクを確認✔して減っている分を継ぎ足して下さい。
※ブレーキフルード等とは異なりますので、エンジンかけて走った後に減った分をきちんと足して下さい。
完全復活しました。
タントL375S今回の異音修理で必要な部品・工具等|※広告・PR
★年式により異なりますので重々ご注意下さい。
★今回の私の車両タントは「H22.10月以降用」ですので車検証で必ず確認が要ります。
部品類:
●ウォーターポンプ|H22.10月以降用
●クーラーベルト・ファンベルト
工具類:
●クーラントチャージャー
バイクだと別に不要ですが車の場合は要量が多いのであった方が良いというか、絶対ではありませんがないと無理です。
●冷却水
タントL375Sの場合は、総容量3.5㍑ですがラジエータからはエンジンかけての全抜きしない限り半分程度しかぬけませんので満タン2~3㍑タイプでも足ります。
【DAIHATSUタント】L375S症状別トラブル異音修理動画
今回の作業動画です。