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リクエスト整備より2stジャイロのACジェネレーターの交換方法です。
使用するバイクはジャイロアップ[TA01]ですがカウルカバー類が異なるだけで,2stキャノピー・X共通です。
ジェネレーターが故障すると「バッテリーが充電出来ない・電圧が上がらない・ヘッドライトバルブがすぐ切れる・点かない・ポジションランプが点かない・メーターパネルが点かない」などの不具合が生じるとともに、発電機ですので結果全ての電装系および点火系に異常をもたらします。
2stジャイロの直流DCと交流AC
キーをONにして電気が点くものは全て直流DCです。
- 交流AC=ヘッドライト・テールポジションランプ・メーターパネル(※但し燃料針は直流)
- 直流DC=他全て
このジャイロはメーターパネルも交流(AC)です。[バイクによって異なる]
バイクのACGは現行バイクは全てオルタネーター=交流(AC)となってますので、レクチファイアを通して整流化(直流化=DC)してあげて、レギュレーターで15.9V程度以上にならないように一定電圧化されてます。
人によってはACG(交流)を強制的にダイナモ(直流発電機)化して、全波整流(直流)化改造してバイクのバルブ電球全てをLED化もしくはHID化する人もいます。
これをすると全バルブLED化などできますが、改造に当たりますので今度紹介します。
逆にヘッドライトとポジションランプは交流(2stジャイロの場合)が流れてますので直流受けであるLEDを使用すると何らかの不具合が生じます。(直付けタイプも有り)
そしてもっと細かい電装系の担う役割は別でアップロードしますのでお待ちください。
今回はACジェネレーターの交換方法ですので、早速作業開始します。
2stジャイロのジェネレーター(フライホイール+ステータコイル)の外し方
ACジェネレーター(発電機)=フライホイール+ステータコイルで成り立ってますので、交換するためにはこれらを外してあげる必要が有ります。
※2stジャイロは、グロメット部が4stジャイロと異なり、ステータコイル配線の抜き取りがかなり大変です。
1:まずは前準備
カバー・カウル類・デッキ・エンジンガード等を外してあげます。
※タイヤ・エキゾーストパイプなど外さなくても可能です。
※安全の為、バッテリーは外しておいてください。
2:フライホイールの外し方
8mmでエンジンカバーのサイド側だけ外します。
エンジンカバーを外したら8mmで空冷ファンを外す。
ユニバーサルホルダーを使用して、ナットを14mmで外す。
フライホイールプーラーを使用して、フライホイールを外します。
使い方不明な人はこちら
これでフライホイールが外れます。
3:ステータコイルの外し方
次はステータコイルです。
8mmで4つのボルトを外します。
点検・洗浄だけの場合、この状態で作業可能ですのでしてあげて下さい。
※交換の人はここからが大変です。
全体で見るとこの流れで配線が来ていますので各クリップ・ステーを外します。【※動画参照】
まずはバッテリー横のACG配線のギボシを外します。5つあります。
グロメットを腰下エンジンの配線穴から抜きます。(※断線しないように注意!)
エンジン側のグロメットをぐいぐいとギボシ側へ持って来て、ギボシを断線しないように1本づつ抜き取ります。
これでグロメットの外しが完了です。これが大変!
あとは腰下エンジンの配線穴から抜き取ると、ジェネレーターの取り外しが完了です。
ポイント
あとは新品に交換して逆手順でつけますが、取付の順序は注意して下さい。【※動画参照】
ジャイロアップ後期のACG交換に必要な部品・工具類
注意:今回使用しているジャイロアップ[TA01]後期の情報です。
※やり方は共通でも部品は異なります。
※部品については労力と責任が重すぎて聞かれても応えれませんので予めご了承下さい!m_m
部品類:
●フライホイール
純正番号:31110-GAG-008(M・P)
純正番号:31110-GAG-J51(Y)
●ステータコイルCOMP
純正番号:31120-GM6-711(M・P)
純正番号:31120-GM6-J01(Y)
工具類:
●フライホイールプーラー
ここでしか活躍する必要のない工具ですが必要です。
●ユニバーサルホルダー|汎用
当ブログも良く出てきますがこいつは駆動系クラッチから電装系・エンジン系までいたるところで活用します。
●トルクレンチ
以前使用してたトルクレンチが壊れたので最近デジタルに買い換えました。
デジタルは音と数値で知らせてくれます。
エンジンOHでも使用するので”10nmトルク以下”で対応できるものが必要です。
バラシでは必要ありませんが組み立てで必須工具です。
【2stジャイロ共通】ACGジェネレーターの交換作業動画
今回の作業動画です。