一昔前の話題になった話ですがバイクに乗っている人は、行動だけでなく見た目や考え方なども若々しいという言葉を耳にします。
これはバイク乗りの中では結構よくある話ですが実際には科学的根拠はあるのでしょうか？
そんな研究結果が発表されてます。
※(注)2009年3月4日
”任天堂DS”や”脳を鍛える大人の計算ドリル”の著書で大ヒットした東北大学加齢医学研究所の川島隆太教授と、東証一部上場企業のヤマハ発動機の共同研修の結果が発表されました。
川島 隆太 教授 >>（東北大学脳科学センターより）
冒頭の話を科学的に裏付ける科学実験ですが、自動車では研究されている事ですがバイクの場合実験機材が大きく重いため測定不可能だったものが、日立製作所の協力で可能となっています。
※ちなみに車は快適な空間の中にいるので前頭前野はほとんど使われない為、脳の活性化とは”なりにくい”そうです。特にAT(オートマ)車はなおさらその傾向があるそうです。
実験方法と結果
上述の通り今まで不可能だった二輪車での実験です。
実 験
- 計測機材：携帯型光トポグラフィー機器の試作機を使って計測。
- 実験(被験者)：現役ライダー5人（平均年齢45.6歳）と、10年以上ブランクのある元ライダー6人（同46.2歳）に運転してもらい、比較した。
- 実験部位とポイント：運転時の大脳の前頭前野（記憶や感情、行動の制御などを行う部分）の活動。
・二輪車に乗ると運転者の脳は活性化されるか？
・二輪車の運転を継続的に日常生活に取り入れることは、脳と心の健康によい影響を与えるか？
実際に行われた後の結果が以下。
現役ライダーは運転中、常に左半球背側前頭前野が活発化していた。
一方、元ライダーは発進や加速時に右半球背側前頭前野が活発化するなど、脳の使い方が異なっていた。
現役ライダーの方が走行中に集中力が高まっていることも分かった。オートバイを運転する生活習慣が脳に与える影響も調べた。
日ごろオートバイを運転していない22人をくじで2グループに分け、一方だけが通勤などでオートバイを2カ月間使う実験を実施。各グループに対し、実験の前後で認知機能を調査し、結果を比較した。メンタルヘルスに関するアンケートも行った。オートバイを使ったグループは実験後、使っていないグループよりも、記憶力や空間処理力などを調べる検査で得点がアップしており、オートバイを日常的に使うことで認知機能が向上していることが分かったとしている。
メンタルヘルスのアンケートでは、オートバイを使ったグループの方が、実験後にイライラ感や身体の不調、憂うつな気分などさまざまなストレスが減っていた。川島教授も、今回の実験に合わせてオートバイの運転を再開したところ、以前より「嫌なことやストレスが減ったと感じている」という。
車とバイク両方に乗る人には分かりますが自分が危機能力があるかないか。
無い人間は、言語処理能力も遅い傾向があるそうです。
運転中の信号手前から読み取る危機管理処理は10個以上あるそうでそれを一瞬で判断するものです。
例：信号があと1秒で赤になる。あの角から人が出てくる可能性があるかも。対向車が万が一突っ込んで来たら。このスピードだと黄色手前で止まらないとブレーキ制動距離的に無理がある。などなどです。
よって危機管理能力が高い人は一般的に言う頭の良い傾向がある。（事故を起こすとどうなるかまで瞬時に無意識に考えれる）
危機管理能力がある人はその後の保険や家族なども瞬時に浮かぶそうです。
バイクの場合はあっという間にこうなる事を脳みそが理解してます。
そして肝心の若々しさの結果ですが、
川島教授は「オートバイを運転すれば、脳や認知機能を維持・向上させ、豊かな生活を送る『スマートエイジング』につながる」と話している。
ということで結果的には科学的根拠は解明されたということになっています。
この科学的原理でいうと状況次第(ミッション車)や極度密集渋滞などでは車も脳を活性化されそうですね。
限度を超すと疲弊しそうですが。
アドレナリンだしておかないと死ぬ状況↓
というのは大袈裟な話ですが、仕事なんかで乗る人はすでに「仕事がストレス」なので別として、程よい距離の通勤足代わりや、週末ライダーなんかは確かに若々しい人が多いのは実感します。
実際に乗っている側の科学的ではない率直な意見としてはかなり賛同できます。
個人的感情とかではなく、風に直で当たる気持ち良さは脳のアドレナリンの出方が一気に放出されるあの感じですよね。
