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今日はリクエストで4stヤマハGEARのキックペダルの装着されている「左クランクケースカバー」の組み立て方です。
意外に厄介なんですよねこのキックの組み方というか、キックスプリングの組み方。
ただHONDA車と違いYAMAHA車は簡単なのが多いイメージではあります。
大事なのはバラす時に適当にバラさず組立てをイメージしながら部品を外していく事ですので、常に慎重丁寧にの精神が整備は大事だなと思います。
特にスプリングのバネ機構は強力なので、油断すると指を切りますので重々ご注意下さい。
4stヤマハ車の「GEAR・JOG・シグナス・アプリオ・トリシティ・グランドアクシス」などなどやり方はほぼ共通です。(※部品番号は異なるので注意)
それでは早速作業していきます。
ヤマハGEARの左クランクケースカバーの全組立て方|キックペダル・スプリング
今回の作業は難しいので動画もご参照下さい。
組立て方
全部品です。
プレートワッシャーを装着。
ソリッドブッシュを挿入。
※引っ掛け部の位置に注意。溝の中では無く外側の横です。【※動画参照】
まずはクランクカバー内壁、この位置にトーション部を当てておくと少ないテンションで可能です。
この状態で、内側スプリングトーション部をロックプライヤーでシャフトギアごと挟んであげます。
スプリングの半分より右側を浮かせてスプリングの高さ調整をします。
キックペダルを仮装着して、クランクの内壁を越えるまでスプリングを巻いていきます。
スプリングは巻く側に寄ってくるので、明らかに上側にズレているのが解りますよね。
このままだと奥まで挿入は無理ですし、行けたとしてもスプリングねじれによりトーション部切れを起こします。
マイナスドライバーを使用して、グイっと下側に持ってスプリングを整えます。
この状態でハンマーで優しくコンコンコンと完全に下まで落とし込みます。
あとはスプリングリテーナーを使用してシャフトへ引っ張ればOKです。
スプリングが綺麗に円になってる事を確認して作業完了です。
あとは表側かブッシュを引っ込ませて「ワッシャー・サークリップ・キックペダル」を装着して、最後に「ピニオンギア」入れて全作業完了です。
ヤマハGEARのキック部品周りのバラシ・組立てに必要な部品・工具等
部品類:
特にメインシャフトと、スプリングと、キックピニオンたまに折れるのがキッククランク(ペダル)の3つです。
●キックシャフトAssay
純正番号:3B3-E5601-00
●トーションスプリング
純正番号:90508-32609
●キツククランク(ペダル)Assay
純正番号:10B-E5620-00
●キツクピニオンAssay
純正番号:3B3-E5630-00
参考
3B3-E5601-00(キックシャフト)・90508-32609(スプリング)・90380-15817(ブッシュ)・90201-155G5(ワッシャー)・99009-15400(サークリップ)・10B-E5620-00(キッククランク)・91317-06025(ボルト)・3B3-E5630-00(キックピニオン)・23Y-E5673-02(クリップ)・90201-08831(ワッシャー)・4VP-E5659-00(シャフト)
工具類:
今回の作業は工具が重要な要となります。
●モリブデングリス
だいたいバイク整備で必要なのはモリブデングリスなのである意味シリコングリスよりも万能です。
※注意:潤滑スプレーだけは使用しないように重々注意下さい。※必ず「グリス」。(潤滑スプレーの場合、駆動系クランク内も高温なのですぐに乾きます)
●ラバープロテクタント(ゴム復活剤)
ありとあらゆるパッキン及びホースの亀裂予防に役立つラバープロテクタント。
これもひろぱぱブログでも頻繁に出てくる超必須アイテムです。
●スナップリングプライヤー
スナップリングプライヤーに関しては良いものをおすすめします。
※握ると開くタイプ・握ると閉じるタイプがあるので注意。
※直径先端は1mm以下タイプが必要ですので注意。
フジ矢 スナップリングプライヤー (握ると先端が開く軸用・直爪) 先端直径φ2.0mm リング使用範囲10-40mm 替...
●テンションスプリングツール|スプリングリテーナー
クラッチスプリングから、センタースタンドスプリング、サイドスタンドスプリング、今回の様にキックシャフトトーションスプリング等々オールマイティに使用できます。
自転車のスタンドスプリングなんかも可能です。
●ロックプライヤー|ロッキングプライヤー
単品はかなり割高ですが「ロングノーズ」タイプがあればそれでOKです。
ヤマハGEARのキック部品周りのバラシ・組立て作業動画
今回の作業動画です。