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調子がすこぶる悪い訳ではありませんが従業員さんより、「アクセルを開けると出だしにエンスト気味になってそのままブーンと走る」との事。
エンジンのかかりは良い。
ということはアクセルを開けてガソリンを出すと、以下の原因が考えられます。
エンスト原因
- エアーが足りない、もしくはエアーが入り過ぎる。
キャブレター、エアフィルター、2次エアー - 燃調のオートチョークの故障
オートチョークの確認(開きっぱなしor閉じっぱなし) - 負圧ホース詰まり・又は燃料ホース詰まり
スロットルを開けるとガソリン量も増量されないといけないが負圧ホースが詰まって狭くなってると押し出す力が弱く急なアクセル時に燃料不足でエンストする。
詰まるのは負圧ホースが多く、基本燃料ホースは落ちてくる側なので詰まらない(詰まるならタンクが多い[サビ等])。 - エンジン内ピストン付近のカーボン噛み
腰上開けて掃除
あたりかなと思います。
という事でチェックしていきますが、エアフィルターの問題はない事と、ホース亀裂など2次エアー混入も無し、オートチョークも問題無いことが分かりました。
●オートチョークの生死確認方法はこちらの記事>>
となるとキャブレターかカーボン噛みですがどちらも簡単です。
●カーボン噛み(シリンダー)の場合はこちら>>
●キャブレターのオーバーホールの場合は以下記事です。
おおよそキャブレターかなと思いますが全部すれば良いんです(笑)。
オーバーホールをします。
トゥデイAF61:キャブレターのオーバーホール開始
キャブレターの取り外し方
ガソリンを抜く
まずはキャブレター内のガソリンを抜きます。バイクの右側後方からのぞき込みます。
キャブレターの下の方を見るとキャブ用のガソリンドレンネジがありますのでこれを緩めます。
すると車体左側のガソリン排出ホースからキャブ内のガソリンが排出されます。
受け皿など悪れないように注意。
綺麗なガソリンの場合に限りタンクに戻してください。
キャブレター本体を外す
次にキャブレター本体を外していきます。
シートのメットインを開けて、4つのボルトを外します。
インシュレーターとアクセルワイヤーを外します。
インシュレーターはボルト2つ外すだけです。
穴に異物が落ちると最悪になりますのでウェスなどを詰めます。
アクセルワイヤーはブレーキワイヤーの要領で引っかかってます。
これでキャブレターが浮き上がりますので”各ホース類”と”オートチョーク”を外します。
これで外れます。先ほど付けたまま抜いたキャブ用のガソリンコックです。
これで準備が整いました。難しい事は何もありません。
私も初めてした時は勇気がいりましたが人間が作ったものです。
しいて言うなら、「どこにどのホースがついていたか」これに尽きます。
写真を撮りながら作業すれば問題ありません。
トゥデイAF61:キャブレター本体のオーバーホール
キャブレターの分解方法
開放する部屋は3つあります。
1:ダイヤフラム部屋の開放
まずはダイヤフラムのチェック。ドライバーで2つ外します。
ここのゴムが割れてても負圧がきちんと働かなくなり安定したアイドリングが出来ません。
どちらかというと高速の方が影響しやすいですが、アイドリングにも関わります。
ゴム部分のチェックをします。破れてたらこれが原因の可能性が高いです。
落ち葉がたまたまあったのでチェック(笑)。
げっ!貫通する。裂けてました。こいつか原因は。
ダイヤフラムも消耗品なので交換します。注文。
2:フロートチャンバー|フロート(浮き)部屋の開放
次にフロート部屋を開けます。3つのネジをドライバーで外します。
開きました。傷付けないようにします。
綺麗ですね乗っているのでガソリン腐りもありません。
ピンを外してフロートを外します。
次にジェット類もマイナスドライバーで全部外します。
外しました。
※車両によりメインジェット奥のニードルジェット(ホルダー)があります。
ニードルジェットの穴の向き
2つ穴対面側がエンジン側とエアエレメント側です。(車両によりけり)
3つ穴対面側が壁側になる事になりますがマニュアル通りにしておくと安心です。
※もしかしたらこれで燃調調整できると思いますが基本に忠実に。
3:オートチョークステー|接合部の開放
ドライバーで2つのネジを外します。
外れました。ここはエンジン始動にも影響します。
ポイント
パイロットエアスクリュー(空気量調整ネジ)は専門工具が必要です。
慣れてる人は一回締め込んで、何回転で全て締め込んだか記録して組み立ての時も締め込んだ回転数戻せばOKです。
ただしHONDA規定回転数があります。
純正基準
HONDA規定エアー(パイロット)スクリュー回転数
2回転-1/8戻し
一旦この位置にしておき掃除してから組んでいきます。
これでキャブレターの部品、全て分解出来ました。
あとは清掃していくだけです。
キャブレターの清掃方法
清掃していきます。
まずはジェット類の貫通チェックです。1mmも満たない穴という穴を丁寧にエアーとクリーナーで貫通させます。
ちょっとした詰まりでバイクは不調になりますので目視しながら丁寧に作業します。
釣り糸なんかあると、穴に確実な貫通チェックできるので良いです。
※針金は穴の大きさが変わる恐れがあるので禁止です。
※車両によりけりなのですがメインジェットの奥にあるホルダーでもあるニードルジェットも外す場合も当然同様です。
貫通したあと更に念入りにジェット類をエンジンコンディショナーやキャブクリーナーにどぶ付けにします。
ダイヤフラムカバーに入れて付け込むと良いです。
泡タイプはパーツクリーナーより稀薄しにくく一つ持っときましょう。
さらに各部屋の穴という穴を丁寧に全てクリーニングします。
これで完了です。
あとはもとの通りに組み立てていって装着して下さい。
見てて思ったはずです。
難しいのは分解と組み立てだけで簡単じゃん。と。
愛着がわくので是非チャレンジしてみて下さい。
さて、どうなるか。
エンジンON!ブルン♪
ブオーン♪
エンスト気味も無くなり元気になりました^^
【※重要】バイクのアイドリング調整方法|セッティング
”エアースクリュー”と”スロットルストップスクリュー”で調整します。
ただしエアー(パイロット)スクリューはHONDA規定数があるので空気量はそれをベースにして、ガソリンとスロットル弁開閉度をスロットルストップスクリューで調整していきます。
メーカー指定のエアスクリューは2回転マイナス8分の1。
動画ではアイドルチェッカーあるのと個体差がありますので2回転以上戻していますが、エアー量が多すぎるとアイドル回転数が落ちません。
このセッティングだと通常アイドリングから瞬間的にスロットルを全開にするとエンストしやすいです。
規定の戻し量(2回転マイナス8分の1)から徐々に締めこんでエンジン回転数が落ちる寸前の位置にすれば、いきなり全開にしてもツキの良いセッティングになると思います。
2012年から乗ってる作業バイクなのに全然壊れないというか整備ですぐ治っちゃう。
だからトゥデイAF61は好きなんです♪
トゥデイAF61:キャブレターオーバーホールで必要な工具|※広告・PR
部品類:
●キャブレターAssay|社外品
●メインジェット
純正番号:99102-GFC0000
●スロージェット
純正番号:16180-GFC-890
AF61:純正ジェット口径番手
- メインジェット:#72
- スロージェット:#35
工具類:
●エンジンコンディショナー
ひろしワークでしょっちゅう出てくるこれ(笑)。
こんなもん何個あっても困らないのでまとめ買いしてます。
ひろぱぱは全てのカーボン除去にはこの泡タイプでは最安値の呉工業エンジンコンディショナーを使用してます。仕上げの洗い流しは安物のパーツクリーナーでします。
キャブレターにもエンジン内部にも使用できるクリーナー
●パーツクリーナー
オールマイティに使えるパーツクリーナーは安物でも構いませんので必ず必要です。汚れを取るという使い方と上記のエンジンコンディショナーを洗い流す時にも気兼ねなく使用できます。
●D型ドライバー(パイロットスクリュー調整ツール)
エアスクリューを触る人のみ必須です。
●アイドリングチェッカー|タコメーター
PET-304少し高いですが一番有名なところですかね。
調子が悪い時などプラグコードに挟むだけで確認可能。
なので調子良い時に測って悪くなったら数字で確認できます。
※2ストローク1気筒、4ストローク2気筒及び1回転1発火のガソリンエンジン専用。
●エアーコンプレッサー
自分で今後も車や工具などそろえたいなら持っていた方が良いです。
空気入れからタッカーから何かと使えます。
ただしインパクトレンチや工具は電動派です私。
ひろしワークで出てくるコンプレッサーは安物ですがもう9年目です^^
なかなか壊れる気配すらなく、メンテほぼ不要のオイルレスエアーコンプレッサーの静音タイプのこれです↓
トゥデイAF61:バイクのキャブレターオーバーホール作業動画
参考動画:キャブレターのオーバーホールの動画
別のAF61ですが今回の全作業です。
カウル外しから取外し、分解、洗浄、組立て、取付、同町調整、カウル付けまで全てです。
参考動画:
アイドル回転数1900辺りで非常に調子が良い状態となります。
これでまた元気にバイクが走ります★