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4stジャイロX[TD02]の冷却装置の一つです。
4stジャイロXは水冷バイクなので冷却装置があります。
重要箇所として、サーモスタットとウォーターポンプがありますが、まずは一般の基礎整備のクーラント液・冷却水やLLCなどとも呼びますがこれの交換・継ぎ足し・エアー抜き方法です。
特にエアー抜きをきちんとしていないと2stでいうオイルポンプのように一向に冷却水を循環させれないというとんでもない事態になりますので注意が必要です。
冷却水の役割
”冷却水”はシリンダー周りを循環してエンジンを冷やすための液体です。
LLC(ロングライフクーラント液)や、ラジエーター液、不凍液などありますが当然に純正指定の物を使用しますが、LLCを使用しておけば問題無い事が多いです。
LLCや冷却水はそのままの指定のものや水で薄めて使うもの等もありますので商品に従う必要があります。
主な役割はもちろん”オーバーヒートの防止”と”錆防止”です。
冷却性能を左右する消耗部類となりますので定期メンテナンスが必要です。
それでは作業に入ります。
まずはカウルフェンダー類を外して、作業しやすいように、車体は左側へ倒して自分は右側へ周ります。
チェック:フェンダー
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【ジャイロX】冷却装置のオーバーホール|冷却水・サーモスタット・ウォーターポンプ・ラジエータ(フィン)の点検交換清掃方法
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メモ
- [※注意]必ずエンジンが冷えた状態で作業する事!
- [※注意]発がん性がありますので、目に入ったり口に入ったり長時間手に付けたりしないよう安全第一で充分に気を付けて作業する必要があります。
※DIYの基本ですが、手袋・マスク・メガネ着用を推奨します。
冷却水の継ぎ足し方法|リザーブタンク
継ぎ足しに関してはリザーブタンクから注入します。
※エアー抜き不要です。
上から見るとこれ”リザーブタンクキャップ”を開けます。
量が減っている場合、”タンク記載の上限~下限の間”まで継ぎ足しします。
これで完了です。
長期間乗っていると多少の減少は起きますが、著しく減りがある場合は確実に漏れています。
その場合は、漏れる場所にもよりますが冷却装置ならウォーターポンプまでのオーバーホール確認、シリンダー内ならガスケット抜けが濃厚でエンジンを組み直す必要があります。
私も当ブログYAMAHAギアで書いていますので検索してみて下さい。
冷却水の交換方法|抜き取り手順とエアー抜き作業
次は交換方法です。
交換はまず古い冷却水を抜き取り、新しい冷却水を入れてエアー抜き作業が必要です。
抜き取り手順
ラジエータ内の抜き取り
次は冷却水があからさまに汚れていたり、長期期間使用しすぎていると、”冷却性能が落ちるので交換が必要”になります。
その場合の方法ですが順序があります。
まずはラジエータ側からです。
まずは”ドレン”から冷却水を抜き取ります。”プラスドライバー”です。
※板ラチェットがあると良いです。
発がん性のある物質なので、大きめの容器を敷いて飛び散りで目や口に入らないように注意です。
リザーブタンク内の抜き取り
次はリザーブタンク内の冷却水の抜き取りです。
”サイフォンホースの上側”を外して冷却水を抜き取ります。
ドバッ!と出てくるので注意して下さい。[※動画参照]
ホースを抜いたと同時にゴム手して指で塞いであげるとゆっくり作業できます。
あとは抜いた”サイフォンホース”と”ドレンボルト”を締めて”抜き取り作業”の完了です。
※厳密にはまだエンジン内や他のホースには残っていますが一般マニュアルではこれでOKです。
水を入れてエンジン回して全て綺麗にするとか、結構色々なやり方があります。
冷却水注入とエアー抜き手順
次は新しい冷却水を入れていきます。
まずはラジエータ
まずはラジエータから入れます。
内側の出っ張り(フィラネック)ギリギリまで冷却水を注入します。
ゴミが入らないように”ラジエータキャップ”は被せて置くだけで”締めません”。
次にリザーブタンク
次はリザーブタンクの方にエアー抜き作業するので”上限ラインギリギリ”まで冷却水を入れます。
リザーブタンク側はキャップを”完全に締める”。
今の状態はこうなってます。
冷却水のエアー抜き
しっかり上限まで入れたらエンジンをかけます。
ジャイロXはスロットルを回してアクセルを軽く開けてあげます。3~4回程度を軽く。
本来は異物混入さけるためキャップを「締めずに斜めに隙間を開けて置いている」と思ってください。
1分もすると、サーモスタットが開き冷却水が循環しだしますので泡がぶくぶくぶくっと出てきます。
同時にホースをモミモミして、こぼれない程度に車体をゆさゆさして泡が出なくなるまでします。
※参照:サーモスタットの役割>>
エアーが抜けた分、減りますので”ラジエータ”と”リザーブタンク”に継ぎ足してあげます。
エアー抜きが完了したのでラジエータ内の冷却水の継ぎ足しが終わったら、ラジエータのキャップをグッとしっかり”最後まで締める”。
リザーブタンクの方も継ぎ足しが終わったら”ゴムキャップを完全に締める”。
これで4stジャイロX[TD02]の冷却水交換作業が完了です。
ポイント
※エアーが完全に抜けたかどうかは誰にも分かりませんのでバイクの場合10分もすれば充分です。(車だと15~1時間目安)
※エアーを噛んでいる場合でも、そのエアー分はリザーブタンクから補充されますので心配無用ですので、後日リザーブタンクを確認✔して減っている分を継ぎ足して下さい。
※ブレーキフルード等とは異なりますので、エンジンかけて走った後に減った分をきちんと足して下さい。
【ジャイロX】冷却水の交換・継ぎ足し・エアー抜きで必要な部品・工具等
部品類:
●冷却水|希釈タイプ
純正指定:HONDA純正ウルトララジエータ液
ラジエータ液を、使用地域の最低気温に対して約5℃の余裕を見越して混合するタイプ。
希釈して濃度調整して使うタイプです。
●冷却水|LLC直タイプ
純正指定は希釈型ですが、直接入れるタイプの方が楽で規定量入れて終わり。
高価なもの入れての満足よりも大事なのは安物でも定期的に交換してあげる事の方が圧倒的に大事なのはエンジンオイルもある意味共通です。
使い分けてますが最近こっちが多いです。
工具類:
ドレンがラジエーターの底にあるので、ショートビットプラスと板ラチェットがあると便利です。
●板ラチェットドライバー
特に活用するのはバイクのヘッドライト下のネジですが、いたるところで必要が出てきます。
今回は”ラジエータードレン”で使用。
【ジャイロX】冷却水の継ぎ足し・交換|エアー抜き動画
手順はありますが、人によってやり方が異なるそうです。