ジャイロX [TD02]

【ジャイロX】冷却装置のオーバーホール|冷却水・サーモスタット・ウォーターポンプ・ラジエータ(フィン)の点検交換清掃方法

2020年4月21日

4stジャイロX[TD02]の水冷冷却装置のオーバーホールの方法です。

ジャイロXの水冷装置は大まかに「冷却水・サーモスタット・ウォーターポンプ・フィン」が重要箇所項目でありますのでこれらの脱着方法と点検清掃・装着方法です。

特にメジャー整備で必要なところは、冷却水の交換エアー抜きとサーモスタットでしょうか。

もちろん全て大切でどれが壊れていても当然だめです。

冷却装置に不具合があったり不動になると、エンジン焼き付きへとつながる大惨事へ繋がります。

 

ジャイロXの冷却装置のバラシ手順

冷却水抜き作業

まずは「ラジエータ」と「リザーブタンク」の2か所から冷却水を抜かないといけません。

  • ラジエータ
    底のドレンボルトから冷却水を抜きます。
  • リザーブタンク
    サイフォンホースの上部から冷却水を抜きます。

詳しいやり方はこちら

 

リザーブタンク外し作業

 

 

サーモスタットの外し方と引き抜き作業

サーモスタットカバー”を外して、サーモスタットを引き抜きます。
ウォーターホースを抜いて”8mm”で2つのボルトを外します。

 

これで”サーモスタット”が外せます。
※ゴムシールリングを引っ張らないように注意。サークリップの引っ掛け部にフックなどを引っ掛けると抜けます。[※動画参照]

 

 

サーモスタットの故障診断方法|生死確認作業

こちらでジャイロX[TD02]を使用して分解まで、サーモスタットの故障診断作業のやり方を載せています。

 

 

ウォーターポンプを外す|点検清掃交換作業

8mm”3つのボルトを外します。
ウォーターポンプについているホースも全て(太2つ・細1つ)外します。

 

これで”ウォーターポンプ”が外れます。
マグネットのこいつ自体は分解出来ませんでしたので(私は)、不具合のある時は交換となります。

 

ガスケットの抜けや弾力も確認して死んでいれば交換です。
汚れなどついていればマグネットの邪魔をしますので、綺麗にします。

 

ポンプの向こう側は”アウターマグネット”です。
シリンダーヘッドのカムシャフトへ繋がっていますので、腰上シリンダーヘッドの時に圧縮上死点合わせなどを行っての作業となります。

今回は冷却装置ですのでここは飛ばします。

 

 

フィン(ラジエータ)を外す|点検清掃交換作業

ホース2本を外します(太1つ・細1つ)。
そして”10mm”3つのボルトを外します。

これでラジエータ(フィン)を外せます。

 

 

フィン(ラジエータ)の清掃方法

フィンの掃除は”エアー”もしくは”低圧洗浄機(×高圧)”です。
たまに大きなゴミが有りますので除けておきます。

 

潰れた空気の通り道を”精密マイナスドライバー”などで広げて補修します。
空気の流れが悪くなると冷却液を冷やす力が弱まり冷却性能と効率が下がります。

 

これで完了です。

一見大変に感じるかもしれませんが、それはウォーターホースのせいでゴチャゴチャ感があるだけで実際は少数点数なので簡単です。

あとは組み立てるだけです。

 

 

ジャイロXの冷却装置の組み立て手順

バラシの逆手順なので特に難しい事はなにもありません。[※動画参照]

※3ヶ所ほどトルクレンチが必要な所とサーモスタット挿入方法を抜粋します。

 

逆手順なので、まずは最後に外した”フィン(ラジエータ)”から。
規定締め付けトルク:10N・m

 

次に”ウォーターポンプ”です。
規定締め付けトルク:10N・m

 

ウォーターポンプ装着後は”サーモスタット”の挿入です。
※凸凹があるので写真のように合わせる。

 

最後に”サーモスタットカバー”です。
規定締め付けトルク:10N・m

これでジャイロX[TD02]の冷却装置のオーバーホールが完了です。
簡単な作業なのでたまにしてあげると元気になって良いと思います。

 

 

【ジャイロX】冷却装置のオーバーホールで必要な部品・工具等

部品は全て純正部品を使用しています。

部品類:

●サーモスタットASSAY

純正番号:19300-GET-013
キャブレター車でいうオートチョークみたいなものでそこそこ壊れます。
不具合がでたら交換となります。

 

●サーモスタットOリング

純正番号:19301-GET-000
ガスケット系はなるべく交換するようにしましょう。

 

●ウォーターポンプCOMP

純正番号:19210-GET-003
ポンプ一式になります。

 

●ウォーターポンプゴムガスケット

純正番号:19216-GET-000
ガスケット系はなるべく交換するようにしましょう。

 

●ラジエータ|フィン

純正番号:19010-GFZ-003
フィンが修復不能レベルになってきたら要交換です。

 

●ラジエータ|キャップ

純正番号:19037-GEE-710
経年劣化などで圧力が無くなってきたら要交換です。

 

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工具類:

●トルクレンチ

冷却装置でも必須です。

エンジン触る絶対必要条件ですので持っておく必要あります。
これを使用してますが、正直トルクレンチに関してはもっと精度の良いやつの方が良いかもしれませんね。
ただしエンジンOHでも使用するので”10nmトルク以下”で対応できる中ではそこまで悪くはありません。
バラシでは必要ありませんが組み立てで必須工具です。

 

●冷却水|LLC直タイプ

純正指定は希釈型ですが、直接入れるタイプの方が楽で規定量入れて終わり。

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【ジャイロX】冷却装置のオーバーホール作業動画

今回の作業動画です。
部品ごと脱着および清掃、そして組立て作業ですが、ホースに関しては割愛してるものもあります。

 

ここを適当にしてしまうと冷却水漏れの原因となるので丁寧な作業が必要ですね。
ひろし整備人

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