ベルトを交換する時には必ず外すクラッチです。
クラッチシューの摩耗点検と交換方法です。
スプリング一つ一つの交換も可能ですが、消耗品ということと基本的には安いので全部交換する事が前提です。
クラッチシューが消耗しすぎると、クラッチアウターをどんどん削っていくのと滑り(空回り)が発生するので注意が必要です。
トゥデイAF61原付バイクのクラッチシュー交換方法
取り外し
1:クランクケースを開ける
クラッチは駆動系なのでクランクケースを開けます。
2:クラッチアウターを外す
右側がクラッチです。
ユニバーサルホルダーを穴にかけてインパクトレンチで14mmナットを外します。
クラッチアウターが外れます。
シューの削れカスやベルトの削れカスが大量にありますので綺麗にします。
クラッチも外します。引っこ抜くだけです。
3か所のクラッチシューが、遠心力でクラッチアウターに外側にへばりついて動力を後ろタイヤへ伝えます。
なのでシューがないと鉄と鉄のこすれ合いになって滑り(空回り)ます。
クラッチアウターをパーツクリーナーでピカピカにします。
※クラッチアウター内径使用限度:107.5mm
3:インナークラッチシューの交換
クラッチシューを外していきますが、スプリングが強いので顔面に当たらないように気を付けてください。
万力などで押さえてても良いですが、原付程度なら足で押さえることでナット外しが可能です。
クラッチでしか使用しませんが、39mmナットを外すソケットが必要です。
クラッチは消耗品なので一つは必ず持っておきましょう。
デカい(笑)。14mmと比較するとこんなに違いますね。
クラッチを地面に置きます。39mmソケットを乗せて。
強力なスプリングばねの力が39mm薄ナットで押さえられているので跳ね返りに充分注意して下さい。
※バネで顔に飛びあげてこないように、専用バイス(万力)が無い人は両足で踏みながらナットを緩めます。
39mm薄型ナットが外れました。急に足を離さないように気を付けて下さい。
ゆっくり足を外します。
インナークラッチは乗っかてるだけなのでパカっと外します。
シュー一個づつや、強化バネを交換してパワーUPすることも可能ですが、丸ごと交換しましょう。
トゥデイを強化してもしょうもありません(笑)。
スプリングの汚れと、台座の方の汚れもパーツクリーナーで綺麗にします。
一部ゴムシールパッキンがあるのでそこはパーツクリーナーがかからないようにして、ラバープロテクタントを吹きます。
黄色い部分一周だけはゴムシールなのでラバープロテクタントを吹いて雑巾拭きします。ピカピカになりました♪
取り付け装着
スプリングを乗せて。
使用限度:76.3mm
新品のインナークラッチシューを乗せます。
再度足、またはバイスで押さえながら39mm薄型クラッチナットを締めていきます。
薄型クラッチナット締め付けトルク
画像はインパクト使用してますが、締め付けトルク:59N・m
最後はクラッチアウターをかぶせて合掌。
シャフトにハメて14mmナットで固定。
再度ユニバーサルホルダーが必要です。
クラッチアウタナット締め付けトルク
画像はインパクト使用してますが、締め付けトルク:39N・m
クラッチ新品交換完成★
左クランクケースカバーガスケットについて
※トゥデイAF61とAF67は共通です。(何故かご質問多い)
※これが無いとボルトが奥まで閉まらないようになっていますので必ず必要ですのでご注意下さい。
クランクケース締めて。8mmボルト6本で固定。
試し乗りして違和感なければOKです♪
新品クラッチはしっかり食いついてますので、アクセル回ると同時に遠心力でしっかり動力伝わってます★
ちなみにですがこんなに違います。というか危なかったもう寿命でした(;'∀')
古い外した方はツルピカハゲ丸くん~><!!
|正しく駆動系を組む重要性
慣れてない人は必ずこちらを一度で良いのでご覧ください。
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トゥデイAF61原付バイクのクラッチ交換に必要な工具
部品類:
●クラッチシュー(AF61/67共通)
強化クラッチなどで加速を変更したりも出来ますがここは弄らず安物に交換が吉♪
工具類:
●39mmクラッチナットソケット
トゥデイAF61のクラッチナットは39mmです。これも必ず必要です。
●ユニバーサルホルダー
ちょくちょく当ブログでも出てきますがユニバーサルホルダー。
空回りするのでクラッチアウターを抑える必要があります。
使う場所が結構あります。安物で充分OKです。
●電動インパクトレンチ|SI-170W(新型)
エアー工具のエキスパート信濃機販ですが、壊れない!ひろしバイク超おすすめの電動インパクトレンチ。
先っちょの引っ込んだコンパクト大工形状と違い、整備のしやすい突き出し形状です。
エンジンなどにもコンパクトで小回りが効きながら使用出来て、足回りなどにもツインハンマーなので対応出来ます。
※私はSI-160ですが165w→新型170wが現在の新型です。
●トルクレンチ|エンジン周り3/8(9.5mm)
締め付けにはトルクレンチを。
最近プリセット型トルクレンチに寿命がきましたので、プリセット型から途中トルクの分かるデジタルへ変えました。
※デジタルの良い所は途中トルクがわかる事と金属板曲がりセンサーですので狂いにくい事です。プリセットタイプの良い所は締め付け過ぎしにくい構造ですが、スプリング調整の為デジタルよりもトルク校正メンテナンスが多めに必要です。
●ラバープロテクタント
これも必須ですね。あらゆるゴムの復活剤。めったに開ける事のない所開けたときなどついでに吹くだけなので超多用しますので。ゴムパッキンのひび割れ防止などにもなります。
●パーツクリーナー
正直安ければ何でもOKです。500円前後なら安物で1000円超すと高い部類になります。
安物のまとめ買いが一番お得。
クラッチが滑りまくるとクラッチアウターの金属が摩耗していくのでたまには点検しておきましょう。
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