トゥデイ [AF61]

【トゥデイAF61】後編:4st原付バイクのピストン+リング交換方法とカーボン除去方法

2018年9月26日

4st原付バイクのトゥデイAF61でピストンとピストンリングの交換方法です。

傷が無い場合はカーボン除去だけでもOKです★

特にピストンリングの組み方には注意が必要です。

清掃ではなく新品に交換なら、バルブシリンダーヘッド清掃よりすぐ終わります♪

 

引き続きいよいよシリンダーとピストン交換orカーボン除去です。

  • 前々回:【前編】エンジンヘッドとシリンダーヘッドを外すまでを書きました。
  • 前回:【中編】シリンダーヘッド+バルブのカーボン除去方法です。
  • 今回:【後編】シリンダー+ピストン交換方法(もしくはピストン清掃方法)

 

トゥデイAF61ピストン交換の方法

1:シリンダーの外し方

まずはエンジンヘッドを開けます。

 

次にシリンダーヘッドを外します。

 

最後にシリンダーを外します。固い場合はハンマーで軽くたたきながら丁寧に。

 

外れました。

 

必ずシリンダーに傷がついていないか✔チェックします。縦も横もスレなく綺麗でした。

✔チェック完了すれば次はピストンを外します。

 

 

2:ピストンの外し方

まずはピストンの✔チェックです。「上、下、左右」を確認して焼けやカーボン付着の癖をみます。

●【上】ピストン

 

●【下】ピストン

 

●【左右】ピストン

焼けた感が酷いですね。しかしまだ分かりません。ただのカーボンかもしれませんので憶測は禁物。
ただのカーボンなら再利用可能です。(傷が無い場合でリングクリアランスが死んでない場合)
※基本は当然交換です。

 

なかなかの状態に見えますが実際は??

 

これを外していきます。左右にサークリップというC型のクリップがあるので外します。
掴みにくい場合や固着している場合は、ホースクリップで引っ掛けて先っちょをひねり上に出してラジオペンでとります。

 

この小さなピンです。
これはエンジン入ると厄介なのでピストンの出ている穴はタオルやウェスで塞いで作業しましょう。

 

片方外せば押せば筒状のピストンピンが出てきます。固着してたので逆も外してワリバシとゴムハンマーで押し出しました。

 

外れました。
トゥデイの小さなエンジンは”コネクティングロッド(コンロッド)”にベアリングがありません。

 

これが焼けなのか?、ガソリン汚れなのか?はクリーナー漬け清掃してみれば分かります。

ピストンリングも丁寧に外してください。簡単です。
※再利用しないなら適当に折りながらでも良いですが再利用する可能性があるなら丁寧に外しましょう。

 

 

3:ピストン・ピストンリング・オイルリング・サークリップ清掃方法

次に清掃です。
新品に交換する人はこの工程は飛ばしましょう。
安いので買った方が良いという意見が圧倒的ですし。
再利用する人は見てみて下さい。(再利用は経験が多い人向け)
ピストンをクリーナー漬けにする容器が無かったので作りました。
側面はクリーナー漬けにしましょう。ゴシゴシし過ぎると傷づくとアウトなので気を付けてください。
ヘッド上面と中は傷ついて大丈夫ですが、側面はダメ。
「BOSS(笑)」と金属ハサミがあれば簡単にちょうど良いのが出来ます。

 

エンジンコンディショナーで漬けます。
この時リングやサークリップ、ピストンピン全部ぶち込みます。
当然大人しく新品に交換しても良いです。(傷・焼け次第)
仕事が忙しかったので一晩漬けました。

 

軽く歯ブラシでこすっていっちょ上がりです♪
特にリングの溝の中はカーボンの塊が無いように綺麗にして下さい。
美しい★ やはり焼けではなかったです良かった。傷も一切無し。

 

さて、ピストンとピストンリングのカーボン除去清掃も完了です。次はもう組み立てです。

いや~ヤバイ綺麗になりました★これは調子よくなりますよ♪
ヘッドに関してはシリンダー外す前に有る程度清掃してしまったのですが、シリンダーヘッド開けた直後はこれですからね。

 

 

4:ピストンリング・オイルリングの取り付け方

綺麗に並べます。
リングをピストンに嵌めてから切り欠きの向きは調整しますが頭には入れておきましょう。
上から順にトップリング・セカンドリング・オイルリング上(サイドレール)・オイルリング(スペーサー)・オイルリング下(サイドレール)で成り立っています。
下から付けていきます。
※ピストンの置き方+ピストンリングの角度にも注目です。この通り置いてみて下さい↓

 

ピストンリングには向きがあり、図と同じように並べたら分かりやすいかもですね。

 

ピストン外せた人は当然誰でも付けれます。
流石に折れた事は一度も無いので分かりませんが、けっこう折れやすいそうなので気を付けてください。
とにかく一気にしようとせず一つづつ丁寧にずらしながら入れていきます。
最初にサークリップを片方嵌めて、オイルリング下(サイドレール)・オイルリング(スペーサー)・オイルリング上(サイドレール)・セカンドリング・トップリングの順で下から嵌めていくだけです。

注意ポイント

ピストンリング取付の注意点

  • 取付の際の注意点はエンジンオイルを薄く塗る事。
  • リングの向きに注意する事

の2点だけです。
※リングの向きはコンロッドへ取り付けた後でも大丈夫です。

※キャブレターオーバーホール+バルブシリンダーヘッド清掃+ピストン交換(清掃)すればAF61は99%復活します。(経験上からです)

 

トゥデイAF67のピストン交換作業動画

下手くそですがAF67で試した所です。AF61と同じですね。

 

 

トゥデイAF61:4st原付のピストン交換・カーボン除去で必要な工具

ピストンセットが50ccノーマルでは売ってないですね。
これを機にボアアップキットという手もありますがトゥデイAF61はボアアップに弱いのでお気をつけ下さい。
1台だけ80ccにしてますがスピードは変わりません。ただトルクはめちゃくちゃ強くなりますので超坂道でも同じスピードで苦なく上ります。そして出だしの加速は半端なく速いです(笑)。ノーマル50ccが10~15秒としたら80ccは5~8秒で最高速に到達します。

当然ノーマルが安いし負担が少ないので長持ちしますのでおススメです。
※駆動系いじれば簡単に60~70km出ますがトゥデイAF61はハンドルと足回りが弱いので石に乗り上げたら簡単にハンドルを振られて持っていかれて死にます。辞めましょう。
ボアアップして駆動系もいじるなら安定車体重量と足回り、ハンドル幅なども交換しないと危険です。
なら良いバイク買えよとなります(笑)。

なのでボアアップは2stばりのトルク出るのでまだ良いですが、駆動系に関してはノーマルがおすすめです❗

 

●ピストン

 

●ピストンリング+オイルリング

 

●ピストンピン

 

●サークリップ(ピストンピンクリップ)

トゥデイAF61は10mmです。

 

●エンジンコンディショナー

ひろしワークでしょっちゅう出てくるこれ(笑)。
こんなもん何個あっても困らないのでまとめ買いしてます。
ひろぱぱは全てのカーボン除去にはこの泡タイプでは最安値の呉工業エンジンコンディショナーを使用してます。仕上げの洗い流しは安物のパーツクリーナーでします。

快適なバイク生活を楽しみましょう♪

ピストンまで交換できるということはエンジン腰上は全部整備出来るということなので、もう寿命までずっと乗れてしまいます(笑)。

ひろぱぱの会社は12台。うち2台しか廃車になってません^^;
残り10台は修理しながらほぼ9年目。
ちなみに新品で買ったのはなく海外に流す不動車を無料か1000円で譲ってもらって修理して乗ってます。
エンジンなど買い取って暇なとき部品ごとに整備して、保管しとけば(必ずカーボン噛みするバルブシリンダーヘッドなど)、いちいち清掃しなくても交換すれば終わりです。1台部品取り不動車などあれば便利ですよ♪
トゥデイAF61の良い所!すぐ直っちゃう(笑)。

さ~これでブログに載ってないのはタイヤ交換とクランクベアリングなどのエンジン腰下位ですよ。
もうあなたはバイク屋さんです!!

 

 

エンジン腰上カーボン除去方法【前・中・後】編

この3工程でエンジンのカーボン除去は完成します。
作業自体は腰がやられるだけで簡単です。

【前編】

チェック:前編

【トゥデイAF61】前編:4st原付のピストンとバルブカーボン除去方法|まずはエンジン腰上の開け方とカムスプロケットとチェーンの注意点

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【中編】

チェック:中編

【トゥデイAF61】中編:4st原付のバルブカーボン除去方法|シリンダーヘッド+バルブピストン清掃方法

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【後編】

チェック:後編

【トゥデイAF61】後編:4st原付バイクのピストン+リング交換方法とカーボン除去方法

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注意点はピストンリングを嵌めたあとの向きですね。
知ってるかどうかだけで作業は超簡単です。 
ひろし整備人

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