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バッテリーの液漏れ対処法|液漏れの原因と危険性

2019年7月11日

今回は実際の経験による液漏れを紹介します。

バッテリーの液漏れにはそれ相応の原因があります。

きちんとした使用方法であれば全く問題ありませんが、ちょっとした油断による整備ミス・処理の不注意によって大変な危険性が有ります。

言葉では分かっていても経験した人も少ないでしょう。

バッテリーの仕組みと危険物質

電解液は稀硫酸です。

そもそもバッテリーは電解液と活性物質の混合によって化学反応を利用して電気をおこすものです。
BOX内の極板の鉛(活性物質)硫酸(電解液)の化学反応を利用して放電したり、蓄電します。
放電バッテリーに抵抗が生じて電気が流れ出すと、陽極板の過酸化鉛と陰極板の海綿状鉛が、硫酸に反応して硫酸鉛に変化します。

バッテリーが充電されると約37%の希硫酸となります。
つまり使用中のバッテリーの希硫酸濃度は約37%という事になります。

硫酸は大変危険な物質で、皮膚に触れるとボロボロに溶かし、細胞を修復不能の状態まで浸透して侵します。
もちろん濃度によりますが、車やバイクで使用されている濃度は薄められているとはいえ充分に危険数字です。
誤って目に入ったり、口に入ると失明や痺れなどの症状がでる恐れがあります。

今では気軽に手に入るバッテリー。
この危険性を再認識することは常に大切な事です。

 

バッテリーの液漏れ原因

バッテリーの液漏れが考えられるのは以下がありますが、大多数が横に倒してしまった時と整備不良が主たる原因となります。

  • 横倒しによる転倒
  • 整備不良による取付および使用方法のミス

※漏れる箇所は、蓋と電極付け根です。

 

横倒しによる液漏れ(転倒など)

一番ダダ洩れとなる原因であり、一番危険な原因です。
バッテリーは転倒厳禁のシールなどが有ると思いますが、配達の途中や作業中足に当たって倒してしまう事です。

一瞬横になっても密閉蓋があるのでそうそうこぼれる事はありませんが、こと配達中に関しては別です。
横になったまま車の振動が続くと蓋が有れど、電極部分からも液漏れをおこします。

これは実際におこった写真です。(ひろしぱぱの義母)

バッテリーを交換して、古いバッテリーをトランクに積んでたとの事です。
一見分かりにくいですよね。
「敷いているタオルの上にこぼれてるだけじゃん」。いやいや。
どうなるかを動画でも撮ってます。

 

 

整備不備による漏れなど

典型的なもので以下があります。

  • バッテリー液の入れ過ぎ:
    適正量を超えての電解液を入れると運転振動で漏れやすくなります。
  • 過充電:
    ストップの無い急速充電器やオルタネータトラブルなどで過充電が続くと一次的に電解液が上昇することが有ります。これが蓋を押し上げたり電極の隙間から漏れる原因となることがあります。
  • 経年劣化など
    古くなったバッテリーでは電極の接地ぶにスキマが生じたり、蓋が緩くなったりしますのでそこからの液漏れをすることがあります。
  • バッテリーの取付不備
    バッテリーをしっかり固定してなかったり斜めに取り付けていたりすると、エンジン振動により蓋などの隙間から漏れる事があります。

 

 

バッテリーに液漏れが生じた時の対処法

基本的にバッテリーは一度不具合が生じると著しく劣化する傾向があります。
したがって基本は全て交換がセオリーです。

また液がカピカピに乾いて白くなっている場合と、すぐに気づいて液体の場合とあります。

漏れた液が乾いている場合


※乾いているので油断しがちですが、触る時は最低軍手は必須です。
カピカピの場合は大人しく新品に交換しましょう。
液漏れから時間も経っている証拠です。

 

液体の場合


厚めのゴム手袋必着用です。
不要なタオルやウェスで気を付けながら拭いて、拭いたものを絶対に再利用しないようにして下さい。
万が一、口や目に入った時は、大量の水で流しながら病院です。
そのバッテリーは一回化学反応を起こしてますので劣化もしやすいので、ガソリンスタンドなどで引き取ってもらって新しいのと交換が基本です。
バッテリー自体は再利用しようと思えば、液を継ぎ足せば可能ですが劣化しやすくなります。

 

液体バッテリーの液漏れ動画

恐ろしいですね。
段ボールは想像つくと思いますが、タオルもこんなになります。
もう掴むことは出来ず、ポロポロと崩れ落ちていきます。
一度付着すると落とすのも困難です。


この後、ガソリンスタンドで引き取ってもらいました。
トランクシートは交換です。

 

とにもかくにもバッテリーは転倒厳禁。
ひろし整備人

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