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ジャイロUPの腰上エンジンの組み立て方です。
分解バラシて、各種清掃とガスケット交換が完了したら、あとは組み立てるだけです。
気を付ける点はピストンの組み方と、シリンダーの挿し方、シリンダーヘッドボルトの締め付けトルクです。
早速組み立てて調子よくなったエンジンを楽しみます★
腰上エンジン:ピストン・シリンダー・シリンダーヘッドの組み方
バラシとは逆手順なので、ピストンから組んでいきます。
ピストンの組み方と取り付け
まずはピストンですが、ピストンリングを組みます。
ピストンリングの付け方
セカンドリンクから、切り口を広げながらまずはトップリングの溝へはめ込みます。広げ過ぎると折れるので慎重に。
トップリングの溝へセカンドリングがハマりました。
トップリング溝からセカンドリング溝へ移動します。
セカンドリングが完成です。
同様にトップリングもハメて、リング溝内のポッチ部分に切れ込みを合わせて完成です。
※取付の際、「EX(エキゾースト=排気)」などの刻印が無い場合はこのポッチ側「吸気側」がバイク後方になります。
排気側はエキパイへ(バイク前方向き)。
2stオイルをたっぷりと塗って下さい。[側面・リング・TOP・ピストン内側・ピストンピン]とありますが全部塗って下さい。
ピストンリングの中は忘れないように。2stオイルをたっぷり入れてリングをグルグル回してなじませます。
これでピストン本体の、車体へ取り付ける為の準備は出来ました。
クランク内にピンなどが落ちないように必ずウェス等をクランク穴へ押し込みます。
車体側のクランクへ回転ピストンベアリングを装着します。これにも2stオイルをたっぷりとなじませます。
上からピストンをかぶせます。
そしてピストンピンを手前から押し込んで装着します。ピストンピンにも2stオイルをたっぷり塗ります。
最後にサークリップの装着です。両サイドにハメますが奥側は外す必要もないので、ピストンを外したときにそのままハメたまま清掃もしてます。
これで完成ですピストンを取り付けました。
真上から見てください。
この時[EX(排気)]がエキゾーストパイプ側に向いている事を確認してください。ピストンリングの切れ込み向きが関係してくるので絶対です。
※取付の際、「EX」などの刻印が無い場合は、ポッチ側(吸気)がバイク後方になります。
↑写真ではマフラー側と書いてますが、グルんと曲がってるのでエキパイ側です。(バイク前方)
最後にクランクに敷き詰めているウェスを抜いてピストン取付が終わりです。
シリンダーの取り付け
ピストンを付けたら次はシリンダーです。
シリンダーの内壁に2stオイルをたっぷり塗りたくります。
そのまま上からピストンへ被せます。
この時ピストンのクリアランスがギリギリなのでリングを手で押さえながら入れていきます。
かつ、ピストンリングの切れ込みの位置がポッチからずれないようにしながら入れます。
とりあえずトップリングが入りました。↓
セカンドリングも入りました。ゆっくりです。無理は絶対にせずゆっくり。リング切れ込みもズレないようにゆっくり。
きっちり下までグッと押し込んでシリンダーの取り付けも完了です。
更に上からも2stオイルを垂らしてあげます。
異音が無いか、スムーズにピストンするかクランクを回してオイルを馴染ませながら確認します。
シリンダーヘッドの取り付け
最後にシリンダーヘッドを取り付けます。
アルミガスケットを用意してヘッドシリンダーヘッドボルト側へ付けます。
ガスケットが落ちたり斜めになると簡単に歪みます。
手でしっかり押さえたままゆっくりとシリンダーにヘッドボルトごと挿します。
この状態になるので、対角線上にヘッドボルトを丁寧に手締めしていきます。
最後はトルクレンチを使用して下さい。必ずです。
締めすぎてボルト側がなめるのはまだ良いですが、柔らかいアルミのエンジン側がなめったらジ・エンドと思ってください。
全てやり直しどころがエンジン載せ替えの気持ちで。
ポイント
HONDAマニュアル指定は10N・mです。
トルクレンチを10N・mに合わせて、抵抗があってからも2~3回に分けて締めます。
トルクレンチがカクンッと力が抜けるまで締めます。
これで全てのボルトが均等に10N・mの力で締め込まれます。
プラグを挿します。
プラグ締め付け規定トルクは14N・mの力です。
これで手でクランクを回して異音が無いかチェックして下さい。
※この時、圧縮上死点のピストンが一番上に来ている時に一番抵抗があれば(重く力が必要)良い感じです。
これで腰上エンジン「ピストン・シリンダー・シリンダーヘッド」の組み込みが完成しました★
あとはマフラー付けてプラグキャップ被せればすぐにチェックが出来ます。
一発でエンジンがかかるようになりました♪
ジャイロUP腰上エンジンの組み立てで必要な工具
エンジン部は工具を間違えないように重々注意してください。
エンジンバラシ分解では電動工具は厳禁です。
差し込み口サイズは、
足回りと違い1/2(12.7mm)は使いません。
必ず3/8(9.5mm)以下を使用します。
●ラチェットメガネレンチ手工具 3/8(9.5mm)
ギア山の間も細かく精密にも対応可能なSK11のこれ。とりあえずの人向け。ですが舐めたらイカンらしいですかなり評判良くてめちゃくちゃ売れている実績があります。同じ激安品でもイーバリューやバルの買うとギヤ山間が大きく後悔します。
ちなみにこれ必要なエクステンションバー+フレキシブルバーまで付いてこの価格。
●トルクレンチ 3/8(9.5mm)【※10nm以下対応必須】
ひろぱぱがブログでも使用しているのはこれです。
10nmトルク以下で対応できる中ではそこまで悪くはありません。
バラシでは必要ありませんが組み立てで必須です。
●ロングノーズ先細精密プライヤー
これがあればエンジンの細かいサークリップ、キャブレター界隈のクリップなんかも簡単に外せる外せない工具です。
●作業椅子ローラーシート
このシートは低ければ低いほど良いです。超低タイプは1.5万とかしますがこれならこの価格で部品、工具が無くならないので重宝します。
特にエンジン付近触る腰痛持ちの強い味方(笑)^^
ジャイロUPのエンジンオーバーホールの作業動画
最初から全てしてるので長編です。
必要な個所を参考して頂ければ幸いです。
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①エンジンバラシ分解方法
チェック:①腰上エンジンバラシ
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【ジャイロUP】腰上エンジンのバラシ分解方法|エンジン腰上オーバーホール①
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②エンジン清掃方法
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③エンジン組み立て方法
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【ジャイロUP】腰上エンジンの組み立て方法|エンジン腰上オーバーホール③
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