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今回は症状別修理ですが、まずはトラブルの症状からです。
症 状
- 時速30~35kmの時だけ異常にハンドルがブレてガタガタ車体が振動する。
- 出だし加速は特に問題無し。
- 最高速も特に問題無し。
考えられる原因
30-35kmという時点で、変速に関わる部分であることがある程度わかります。
まずはキャブレター。
キャブレターの場合は、出だしのスロージェットとメインジェットで役割が分かれます。この切り替わり部分で何かしらの不具合があるとすると、振動でガタガタというより「息継ぎ・もたつぎ・失速・エンスト気味」などもう少し症状が異なります。
次に駆動系。
ベルトの噛む部分と言えば、プーリーとクラッチ。クラッチは一度繋がれば中途半端な30-35km位置よりも出だし時に不具合が出る事がほとんどなので考えにくいです。
ということはプーリー側ですが、これが一番怪しいです。
プーリー側には、ドライブフェース・ウェイトローラー・プーリー・プーリーボスがありますが、これらの過度な摩耗もしくは段付きにより変速がおかしな状況になっている事が多く振動に繋がります。
という事で駆動系にめぼしを付けて作業していきたいと思います。
ジャイロアップの駆動系:左クランクケースを開ける
こちらをご覧ください。
非常に面倒な造りになっていますのでコツや要領が必要で、慣れていてもしんどい作業です。
チェック:左クランクケースの開け方
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【ジャイロUP】左クランクケース(ベルトケース)の開け方|特殊フレームバイクのエンジンフレームのずらし方
続きを見る
クラッチ側を確認
パカッと開けてあげます。
駆動系クランクケースの中身を確認すると粉々に砕かれたウェイトローラーが。。。
クラッチ側はベアリング・シューともに全く問題無しです。
ベルト問題無し。多少癖はついてますが全く正常レベル。
が、プーリー側をはずしていくと。
プーリー側を確認
クラッチ側とVベルトは問題ありませんでしたので以下の部品を交換です。
ドライブフェースの段付きが。。。
プーリー(ムーバブルドライブ)の段付きが。。。
ブーリーボスの摩耗が。。。削れて若干楕円形ぎみになってます。
とアウトの状態です。
これらをきちんと交換して作業は完了です。
無事きちんと変速が直りました。
今回のジャイロUP駆動系の中速(変速時)ガタガタ修理に必要な部品・工具類
今回はVベルトとクラッチ側は問題ありませんでしたのでプーリー側です。
●プーリー|ムーバブルドライブ
純正番号:22102-GAH-780/22102-GCS-000
●プーリーボス
純正番号:22105-GR1-750
純正番号:22105-GAH-780
純正番号:22105-GAG-750
●ドライブフェース
純正番号:22102-GN2-600/22102-GM6-000
●ウェイトローラー
純正番号:22121-GM6-000/22121-GT8-771
今回の症状別トラブル修理:30-35km(中速域)だけがガタガタ振動が大きい原因の修理作業動画