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今日は症状別トラブル修理でジャイロUPのスピードが「10km/時」しか出ない~の修理です。
当然原因なんて見てみないと分かりませんのでまずはいつも通り、あるままの現状の状態と症状を羅列してそこから予想していきます。
走り方・出だし・音・回転音・もたつき方・低速域・中速域・高速域・止まる時・マフラー音・煙・匂い・などなどすべての視覚嗅覚を研ぎ澄ませて脳内にクランク内をイメージしてみて下さい。
今回は部位ごとのノウハウではなく、「症状別トラブル修理」ですので動画を参照下さい。
症状について[※動画参照]
ありのままを羅列すると以下の通りです。
- フルアクセルで10km/時程度しか出ない。(10km/時は出る)
- エンジンの掛かりは一発でかかり良い。
- もたつき・ごぼつきなど無く綺麗に安定して10km/時
- 出だしのスロットル開いてからの回転数音が高い。(未改造純正ノーマル車乗ってる人なら気づくかも)
- 煙が多い(これは間近で一つ前の動画でエンジン側クランク内オイルシール交換したためと理由があるので関係無いです)
- クランク内のガチャガチャ音。
以上の症状から部位ごとの特徴とここは可能性少ないなというのを消去法で消していきます。
10km/時以上のスピードが出ない原因
上記から絞れるのが基本的にですが「駆動系」・「燃料装置」・「排気装置」です。
- 電装系の場合エンジンがかからない事が殆どの為除外。
- 排気装置は煙の関係で候補に入れてますが、整備簿的に半年前マフラー交換してるので除外。
- 燃料装置はキャブレター詰まりやエアー装置周りが考えれますので一応候補。ただしゴボツキ・モタツキ無く、ガクンガクンとかならずに綺麗に安定して速度が出ないので先に駆動系の方が第一候補になる。
- スロットル開けてから回転数音上昇を聞いてほぼ駆動系と確定。
上記の症状状態から理屈で判断すると、駆動系でしか綺麗に低速かつ一定数以上速度が出ないので、クラッチ側のシュー減りや滑りなども除外。
最終的にベルトを高速域まで持っていく力が無いと予想。
もっというと中速域まですら持っていく力が無い。
ガチャガチャ音も手伝って、ウェイトローラーがかなり砕けている、もしくは欠片以外無いレベルと予想。
ベルトをプーリー外側へ持っていくか同部品はウェイトローラーですので、この辺りを疑って最小限の整備にとりかかる。
という感じでした。
今回の修理に必要な部品・工具類
部品類:
●ウェイトローラー(ジャイロUP後期)
ジャイロアップTA01後期はこれです。8.5g×6個。
ウェイトローラーの安価品について
メモ
よくウェイトローラーは安物は砕けやすいと言いますが、素材がどうなのかまでは私には分かりませんが経験上確かにそうです。
通常複数台多く回してる人以外は、純正をおすすめします。
円筒制度もあるかもしれなくて、安物程段付きが起きますので綺麗に回転して転がれずスライドしてムーバブルドライブの壁に当たったりしてるのかもしれませんね。
工具類:
ジャイロアップは特殊な為、駆動系開けに必要な工具およびやり方はこちらをご参照下さい。
①【ジャイロUP】左クランクケース(ベルトケース)の開け方|特殊フレームバイクのエンジンフレームのずらし方 >>
②【ジャイロUP】ウェイトローラー・スライドピースの交換方法>>
【ジャイロUP】症状別トラブル修理:10km/時以上のスピードが出ない!修理作業動画
今回の修理作業動画です。出だしの回転数音の所集中して聞いてみて下さい。
改造なしの純正乗ってる方であれば違和感がわかるかもしれません。