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ジャイロアップのパーキングロックワイヤー交換方法です。
ジャイロ乗りならジャイロアップに限らず、ジャイロX・ジャイロキャノピーと理論は共通です。
基本的に断線はしにくいワイヤーですが”良く伸びます”。
ビジネスバイク仕様でタフでかつ、一般の人の使い方よりブレーキ回数やアクセル回数も増えるので消耗も激しいです。
一見パーキングロックなのでそんなに負担かからず伸びないだろうと考える人もいますがめちゃくちゃ消耗しますので。
メモ
「パーキングレバーを上げた状態」は常にずっと伸び負荷がかかっています。
イコール、駐車してるときは全てワイヤーを引っ張っていますので、ハンドルブレーキの意味とは異なりますが、ある意味一番消耗するワイヤーです。
それでは交換方法です。
パーキングロックワイヤー交換作業|取外し
取外しは簡単です。
カバー類|前準備
まずは外していきます。
前準備で必要な部分のカバーやタイヤを先に外すと楽です。
”ステップボード”と”レッグカウル”のボルトを外します。
”10mm”です。
プラスドライバーで前のスクリュー”プラスねじ”を外します。
これで前方のカバー類が外せます。
次に後方は加工や確認調整するわけでは無いので、必要最小限のやり方で外します。
「荷台」→「右側フレームカバー」→「右タイヤ」→「右側ショックサス」のみを外します。
レッグカウル・ステップ・右側だけ外すのでこの状態になりますのでこれで前準備は完了です。
パーキングロックワイヤーの【外し方】と順序
全体で見るとこんな感じです。
”3ヶ所”の作業が必要です。外すときは順序は順不同で構いません。
①ハンドル側|パーキングロックレバー側
レバーを降ろして、ワイヤー調整部ロックナットを緩めます。
下から覗いてください。
ワイヤーブーツが邪魔して見えにくいですがめくると、「パーキングリンク」に引っかかるワイヤーケーブルが見えます。
掴んで上へ持ちあげてワイヤーを外します。
これでハンドル側パーキングレバーのワイヤー先端が外れます。
②スイングユニット側|中間の支点
真ん中下を覗くと”スイングユニットBOX”があります。
”8mm”2つのボルトを外します。(写真片方はフレームで隠れている)
蓋を開けるとワイヤーが出てきます。
さらに近づいて除くと、左右スイング連動”アームA”と割りピンが見えます。
下をカットするかペンチで伸ばして上から”割りピンを引っこ抜きます”。
注意ポイント
割りピンを力技のみで抜こうとするとアームが変形して筒をギューと挟み込みます。
そうなると組んだ時にパーキングロックが「外れない」または「かからない」となります。
基本的には引っ張れないので、かからなくなります。
上から丁寧に抜きます。
これでスイングユニットボックスから全てのワイヤーが外れますので引っこ抜きます。
③トランスミッション側|パーキングシャフト
最後にクランク右後方のトランクミッション側の”パーキングシャフト”からワイヤーを抜きます。
まずはパーキングシャフトカバーを外します。
カバーを外すとワイヤーが引っかかってるのが分かります。
ワイヤーを手繰ってあげて抜きます。
これで車体からワイヤーが外せますので”取外し”の完了です。
新品と交換して下さい。
パーキングロックワイヤー交換作業|取付け
パーキングロックワイヤーの【取付方】と順序
まずは「ぶらーん」としてて良いので、ハンドルからトランスミッション側までゆるくワイヤーだけを全体の通り穴に通しておきます。
取付もどこからでも取付自体は出来ますが、ハンドル側とスイングユニットは調整で必要なので、まずは後方の”パーキングシャフト”からです。
①トランスミッション側|パーキングシャフト
しっかり引っ掛けて噛ませます。
※作業中にワイヤーが外れる事がありますのでフタカバーは最後です。
②ハンドル側|パーキングロックレバー側
下から覗いて、ワイヤー先端をパーキングロックレバーユニットへ引っ掛けます。
③スイングユニット側|中間の支点
注意点があるとしたらここです。
重要注意点
”スイングロック連動アーム”と”Pロックワイヤー”のかませ方
ここです。※分かりにくい場合は動画参照。
ワイヤーの筒の部分だけを持って引っ張って、スプリングを縮める。
バネの力で2枚のワッシャーが必ず引っ付いています。
指などで開いてあげて両端へ広げる。
このままアームへ押し込みます。
最後に”割りピン”を入れて抜けないように下を曲げて完了です。
曲げた部分が長い場合は引っかかると大ごとです。必ずカット。
と、注意点はここくらいです。
しっかりとワイヤーが噛んでいることを確認してから各部全てにフタをしていきます。
Pワイヤーケーブル調整作業[必須]
※伸びてた古いワイヤーが新品になると長さが短くなります。
※必ず調整を忘れないようにお気を付け下さい。
|ワイヤー調整方法|整備マニュアル
チェック:Pロック調整
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【ジャイロUP】パーキングロックレバー・ワイヤー調整方法
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”ワイヤー調整をした後”にカウルも取り付けて全て完了です。
パーキングロック確認方法
パーキングロックレバーを上げた状態です。
もちろん慣れてない人はカバー類を付ける前の状態でするのがセオリーです。
左右ロックについて:
左右に振って、荷台がしっかり付いて来ればOKです。
付いてこない場合は、取付時のピンの部分の間違い。またはスイングユニット内ギアの消耗故障不具合等です。
前後ロックについて:
前後に動かなければOKです。
動く場合は、組間違い、各種ワイヤーの支点不良またはトランスミッション・デファレンシャルのギア消耗故障不具合等が原因です。
パーキングロックワイヤー交換作業で必要な工具・部品等
特殊工具は不要です。
部品類:
●純正パーキングロックワイヤー
番号:47510-GM6-J00
ウェビック登録で個人も購入できます。
チェック:純正品を買う!
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バイクの純正部品を買うならウェビック|自分で修理するならwebikeが必要
※追記:2021年5月現在:どうやら事業主・法人以外の個人登録ができなくなってしまったかもしれませんのでご注意下さい。 ※昔は良か ...
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●割りピン(必須)
スイングユニットのアームとパーキングロックワイヤーの筒を繋ぎとめるピン。
使い捨てですが必須です。タイヤなどの脱輪防止にも使用できます。
一般工具類:
単車ならまだましですがカウル原付はインパクトないと日がくれます。
●電動インパクトレンチ|SI-170W(新型)
エアー工具のエキスパート信濃機販ですが、壊れない!ひろしバイク超おすすめの電動インパクトレンチ。
先っちょの引っ込んだコンパクト大工形状と違い、整備のしやすい突き出し形状です。
エンジンなどにもコンパクトで小回りが効きながら使用出来て、足回りなどにもツインハンマーなので対応出来ます。
※私はSI-160ですが165w→新型170wが現在の新型です。
●インパクトソケットアダプター
タイヤ足回り以外はインチを落とすのが普通です。
12.7mm→9.5mmへ変換でエンジン近くや他でも使用可能になります。
9.5mmでないと力が強すぎるのと太くて使いにくい場面ばかりなのでこれが必要です。
●インパクト用ソケットセット 9.5mm(3/8サイズ)
シグネット製は結構使用してますがこのインパクトソケットケットは7年割れ無しでひろぱぱの信頼はかなり高いです★おすすめ。
●幅広ジャッキ(ネジり式タイプ)
油圧式は原チャではたまにしか使いません。
乗せたまま作業が出来るネジり式タイプにしておきましょう。
エンジン降ろしの時にも役立ちます♪
●スパナ
ワイヤー回りなのでスパナが必要です。
この作業で必要なのは、スイングユニットで「8mm」と「10mm」とハンドルPロックレバーリンクユニット部分で「12mm」です。
パーキングロックワイヤー交換作業動画
今回の作業動画です。
前回は調整からワイヤーケーブル加工から完璧にしたので大変でしたが、今回はシンプルに「パーキングロックケーブルの交換方法」です。
Pロックの色々な症状