ジャイロX [TD02]

【ジャイロX】TD02腰上エンジンオーバーホール②|シリンダーヘッド点検・洗浄・部品交換とバルブすり合わせ作業編

2020年6月10日

4stジャイロX[TD02]の腰上エンジン[シリンダーヘッドカバー・シリンダーヘッド」のオーバーホール:点検・洗浄・部品交換・擦り合わせ作業編です。

※前回の続きとなります。
前回記事はこちら>>腰上エンジンOH①:バラシ編

 

腰上エンジンOH

  1. 前準備・バラシ
    作業しやすいように前準備[マフラー外し・冷却水抜き+冷却装置外し]をして、「シリンダーヘッドカバー」→「シリンダーヘッド」→「シリンダー」の順で外す。
  2. 点検・洗浄・部品交換[※今回はこちら]
    外した部品パーツを点検・分解・洗浄もしくは交換します。
    部品取寄せに時間がかかるので少し予想しておくと良いかもしませんね。
  3. 組み立て
    部品パーツを組み込んでいき組み立てます。
    組み上げ後の最後にタペット調整が必要です。

それでは前回の続き編です。

 

腰上エンジンOH②:外した部品の点検・洗浄・交換

前回はここまで取り外した後からの作業ですね。

左から:「スパークプラグ」・「シリンダーヘッドカバー」・「アウターマグネット」・「カムテンショナー」・「カムスプロケット」・「プレート・エンジンボルト|フランジボルト」・そして「シリンダーヘッド」です。

全て洗浄して”ゴムガスケット類は交換orラバープロテクタント洗浄”です。「※動画参照」

 

※シリンダーヘッドガスケットに関しては、水冷車の場合は特に再利用しない方が良いです。

 

メモ

  • 腰上ガスケット類一式をガスケットキットA
    シリンダーヘッドカバー・シリンダーヘッド周り
  • 腰下ガスケット類一式をガスケットキットB
    シリンダー・ピストン周り・クランク

として全て購入可能です。もちろん単品づつでも購入可能です。

 

 

シリンダーヘッドの分解

シリンダーヘッドの中の部品を外していきます。

カムシャフト・ロッカーアームの取り外し

カムシャフトを引っこ抜いて。

 

ロッカーアームシャフトを抜いて。
※シャフトが抜きにくい場合はサイドスプリングを縮めてパチンとてを離す。

 

するとロッカーアームがサイドスプリングと一緒に引っこ抜けます。

 

IN(インレット):吸気側を抜いたら
EX(エキゾースト):排気側も同様に抜き取ります。

これでカムシャフトとロッカーアームが外れます。

 

 

エンジンバルブの取り外し

必須工具:バルブコンプレッサー

バルブスプリングの使い方は以下参照

 

バルブコンプレッサーで絞っていくと、※コッターピン・シム・バルブリテーナー・スプリングも外れますので外します。

そしてエンジンバルブを抜き取ります。
※画像はEX(排気)バルブですがカーボンがこびりついてますのでこれを綺麗に取る、もしくは交換するだけでも4stバイクのエンジンの調子は抜群に良くなります。

 

メモ

4stバイクのカーボン噛みは不具合No1といっても過言ではないくらい多い症状です。
ちなみにカーボン噛みは吸気側バルブよりも排気側バルブの方が99%以上です。
カーボン噛みがでると急にエンストしたりしますが排気側が溜まると症状がでるので理屈的には吸気側はなりません。(吸気側がカーボン噛む前に排気側バルブを整備するからという意味)

 

エンジンバルブを外したら、ステムシールを抜き取ります。

 

ステムシールは超重要です。
オイル下がりの原因No1と言っても良いです。バルブが細っても同じ現象が起きますので注意。

 

最後にロッカーアーム側バルブシートを抜き取ります。

 

これでエンジンバルブ1本が全て抜けます。

もちろん4本すべて同じ作業をします(IN:2本)(EX:2本)。
全て揃えると以下。

 

 

各部品の点検・洗浄・交換方法

カムシャフト

まずはベアリングのチェックです。
指で勢いよく回すと不具合有る時は異音がしますのですぐに分かりますのでその場合は交換です。

そしてカム山の摩耗度の確認をします。
もちろんサイドも重要ですが確認は山の高さでここが削れて短くなるとロッカーアームのリフト量が減りパワーをきちんと伝える事が出来なくなります。

※カム山高
使用限度:IN:30.75mm EX:29.90mm

 

ロッカーアーム

続いてロッカーアームの✔です。
洗浄して摩耗度およびサイドスプリングの自由長の確認です。

※サイドスプリング自由長
使用限度:IN/EX:14.50mm

 

ロッカーアームシャフトの洗浄・確認です。
※IN側のみオイル穴2つとゴムOシールがあります。EX側はただの棒です。

※ロッカーアームシャフト外径
使用限度:IN/EX:9.91mm

 

シャフトが入るという事はロッカーアームには当然穴があります。
この摩耗度も調べておきます。

※ロッカーアーム内径
使用限度:IN/EX:10.10mm

 

これらの部品を使用限度を越して削れたまま使用してると確実にバイクの調子は良くならずに次被害へと進んでいきますので注意です。
いくらオイルがあっても常にこすれている場所なのでいつかは交換も必要な時がくるでしょう。

 

エンジンバルブ

バルブステム(棒部分)が痩せ細ってもステムシールが劣化し開いたのと同じ現象でオイル下がりの症状が出ますし圧縮パワーが減り調子も悪くなりますので確認します。

※エンジンバルブステム外径
使用限度:IN:3.465mm/EX:3.455mm

 

バルブスプリングの自由長も重要です。

※エンジンバルブスプリング自由長
使用限度:IN/EX:35.80mm

 

 

シリンダーヘッド本体

そしたら最後はシリンダーヘッド本体についている水温センサーO2センサーを外して、丸っと洗浄です。

水温センサー:19mm / O2センサー17mmで外します。

 

ここまでの全ての部品を”点検”・”洗浄”・劣化してる場合は”交換”して、ジャイロX[TD02]の腰上エンジン(シリンダーヘッド及びカバー・バルブ・ステム・ロッカーアーム・カムシャフト)のオーバーホール作業は完了です。

※ここまででかなりバイクの調子も良くなるはずです。

最後に分からない人はしなくても良いですがエンジンバルブの当たり面出しをしてあげると良いです。

 

シリンダーヘッドとエンジンバルブの擦り合わせ・当たり面出し作業|※動画参照

シリンダーヘッドのバルブフェースが当たる部分とバルブフェースをキッチリ密着させるための擦り合わせ作業です。

物質なので傷がついたり、固まったカーボンが噛んだまま無理矢理走り続けているとシリンダーヘッド側のシートに傷がついたりしてカーボンを落としても綺麗に密着されないことがあります。
もちろんシート側だけ再利用で、バルブだけ新品にしても噛み合いが異なりますよね。

それの当たり面を出す作業です。

細目のコンパウンドを薄っすらとバルブフェースに塗り。

 

ジャイロX[TD02]のエンジンバルブは極小です。
通常のタコ棒では難しいので工夫が必要ですが気合いでしました。

何か良い工具などあれば是非教えてください。

 

シートとバルブを引っ付けて回転させると削れ過ぎるので、空中で回してシートへは叩くだけです。

 

当たり面がしっかり出たら完了です。
この面も使用限度があり、広がり過ぎると圧縮漏れの原因となりますのでその場合は交換となります。

 

4本とも同じ作業をして全て完了です。

 

※今回は「シリンダーヘッドガスケット」と「ステムシール」と楽天で部品注文しましたので到着まで時間かかります。
Amazonにあればすぐなんですけどねしょうがないです。

 

ジャイロX-TD02腰上エンジンオーバーホール②|シリンダーヘッド点検・洗浄・部品交換で必要な部品・工具類

ジャイロX[TD02]の良い所は互換が4stの「キャノピーTA03・ズーマー・スクーピー・チェスタ」などと多い所です。
Amazonでは稀ですが楽天では消耗品は純正品取扱い店で取り扱いが多いのが嬉しい所です。

部品類:

●カムシャフトCOMP

純正番号:14100-GEV-760

 

●ロッカーアームCOMP

IN(吸気)純正番号:14430-GEV-760(1)
インレットシャフト:14451-GEV-760

EX(排気)純正番号:14440-GEV-760
エキゾーストシャフト:14452-GEV-760

 

●ガスケットキット:セットA(腰上)

純正番号:06111-GFZ-000

 

 

●エンジンバルブ

IN(吸気)純正番号:14711-GEV-760

 

 

EX(排気)純正番号:14721-GEV-760

 

 

●ステムシール

純正番号:12219-KAZ-003

 

 

●シリンダーヘッドガスケット

純正番号:12251-GET-003

 

 

●スパークプラグ

純正番号:ER8EH-N

ジャイロX[TD02]のスパークプラグです。

 

 

工具類:

●エンジンバルブスプリングコンプレッション|バルブコンプレッサー

これが無いとエンジンバルブがはずせませんので必須です。

バルブスプリングコンプレッサーセット/メンテナンス

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●エンジンコンディショナー

この辺の清掃では、パーツクリーナーは揮発性が高いので単体での使用は普通しません。
カーボン除去の強い味方、安価でなかなかの強力な除去が可能で、泡タイプで漬け置きにも向いてます。
※エンジンコンディショナーを洗い流すのにパーツクリーナーを使用します。

 

●ホールブラシ

これも必ず要りますが、アルミに対してはナイロンタイプの物が良いです。マフラーの中などスチールに対しては金属タイプが良いです。

 

●ステンレストレー

パーツ毎に仕分けしておくのに便利。一回購入すれば物理的損傷が無い限り永久に使用できます。これ安いのでおすすめですね。2セット買っちゃいました。

 

●タコ棒|バルブラッパー

擦り合わせ作業で必要ですが、今回はこれは使用してませんので動画参照。

(STRAIGHT/ストレート) タコ棒 セット 19-9914

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●バルブコンパウンド(細目)

擦り合わせ作業で必要。

キジマ(Kijima) バルブコンパウンド(細目) 302-711

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●ディープソケットセット

ジャイロX[TD02]のシリンダーヘッド横の「O2センサー」と「水温センサー」を外すのに必須です。17mmと19mmだけです。

※ちなみにこのディープソケットセットTD02のプラグ13mmというめったに使用しないマイナー13mmが入ってるのでめちゃくちゃおススメです。
これがあればプラグレンチが不要です。

 

 

【ジャイロX】TD02腰上エンジンオーバーホール②|シリンダーヘッド点検・洗浄・部品交換作業動画

今回の点検確認・洗浄・当たり面出しの腰上エンジンオーバーホールの②番:作業動画です。

 

この作業覚えておくだけでグンとバイクの調子良くなります。
ひろしぱぱ整備人

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