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今回はひろしバイクどっとこむでのバイク整備の順序です。
そもそもプロと素人の違いって何かわかりますでしょうか?
大枠での一番の違いは圧倒的な故障パターンの経験値です。
これ!逆に言うと数こなせば誰でも出来るという証明でもあります。
細かい事言うと、工具数の違いや仕組みシステムの違い、設備の違い等々ありますが大枠では経験値のみです。
特に故障した時に「最短工程数を予想できる」のがプロです。
もう一つ大きな違いがあるとしたら仕組みを知っているかどうかですが、これはDIYの人は勉強する気が無い限り、これで飯食ってる人には勝てません。
その分、目先のお金目的じゃないのと人のバイク整備じゃないので愛情を降り注ぐことができます。(これが大きいんです)
ですので修理スピードの違いはどうしてもでますが、分からないなら全て洗浄or交換(オーバーホール)すれば良いじゃんってお話です。
全て点検整備するか?、ピンポイントで原因修理するか?この2択以外にありません。
経験値不足によるピンポイントが分からない場合は面倒くさがらなければ良いだけですし、面倒な人は自己整備せずバイク屋に任せれば良いだけですので後者はバッサリ割愛します。
複雑な脳内を如何にシンプルに出来るか!「しなきゃ直らないし、すれば直ります。」
実際は複雑な事でもやるのは人間ですので、シンプル脳にわざと切り替える考え方本当に大事なんですよ。
※現在2020年時点私は純電気バイクの整備経験が御座いませんので省かせて頂きます。
ひろしバイクでの整備手順|原因特定手順
まずDIYで一番しがちなのが「決めつけ」です。
最初からこの故障はこれだと100%値で決めつけて開始している事によってそこを修理して、直らなかったとき勝手に虚無感と迷宮入り脳になってしまいます。
経験の少ない人は、自分なりで全然構いませんので可能性を3~5パターン位割り出してからすると次回次回へとどんどん繋がっていきます。
ですので故障した時は、最初の考える事に時間を使う事が必ず次に繋がります。
考え方として、整備後すぐ故障したのか半年・一年ぶりに故障したのかなどにより予想方法も変わってきます。【※動画参照】
その他にもエンジンがかかる場合、かからない場合でも大きく分かれてきますが何であれする事は共通なんです。
整備後すぐの故障の場合
これは整備簿を見直して、いつ、メーター何km時に部品交換したか見直しながら予測が簡単に立てる事が可能です。
動画を見てもらえたら、整備簿の重要性が解ります。
久々の故障の場合
基本ベースはこちらになります。
久々という時点でまずは消耗品がある部位をパパパっと頭の中で並べます。
さすがに私は個人ですので異なる車種は少ないのですが、述べ1000台規模で整備してくるとさすがに1~2発で直る事が多いですが、それでもたまに原因不明の直らないこともありますし、外れまくる事もあります^^;
この予想は冒頭言った通りで故障パターンの経験値が必要です。
ですが、全部してしまえばそんなの関係ないじゃんという状態に出来ますのでそれをしていってみましょう。
1:プラグとエンジンオイルの確認と状態チェック
「プラグとエンジンオイル」これは皆さん一度は聞いた事あるのではないでしょうか。
定番であり、基礎でありやはり大切ですのでエンジンオイル確認して、プラグでする事は火花✔ではなく交換して一回走るチェックが必要です。
エンジンかかる場合は、生きてるかどうかではなく元気かどうかの確認まで必要ですのでご注意を!
参考
※参考:動画でも言ってますがご質問での「プラグは火花出てるから大丈夫です。他に可能性は?」など言われますけど実際交換してもらったら直った人は5人以上います。
※エンジンオイルに関しては焼き付き症状やクランク内異音が無い限り本来は関係ありませんが基礎として毎回見る癖をつけておく事。
2:大枠での電装系の確認
どこからしても良いですが、一番沼にはまりやすい電装系を完了させます。
大枠で
「プラグキャップ」→「プラグコード」→「イグニッションコイル」→「CDI(キャブのみ)・TCI」→「レギュレーター/レクチファイヤー」→「ACジェネレーター」→「バッテリー」
を点検しますが、全て確認するのに1分で終わります。
※上記キャブレター車の例ですが、CDI等部品は変わりますが基本ベースはFi車であろうとすることは同じです。
3:エンジン圧縮の確認
全ての接合関係がうまく行っているかを大枠で確認します。
一発で分かりますよねこれも確認するのに1分で終わります。
ここで不具合がある場合はシリンダー・シリンダーヘッドのオーバーホールをして次の確認へ。
カーボン噛み・ガスケット抜け・シリンダーヘッド周り・シリンダー周りおよび内部部品の取り付け・部品確認・洗浄or交換。
4:エアエレメントの確認|ここから順不同
私のブログや動画を見て頂けている方は分かると思いますが、4stならエアエレメントの状態でオイル状態や吸気状況および現状が把握できますし、2stなら汚れの吸い込み状況のチェックが必要です。
もちろん汚れている場合は交換となります。
5:排気系の確認
上記で圧縮抜けが無い場合問題無しの場合がほとんどですが、気になる「排気音の場合」チェックして下さい。
各ガスケット、ネジ部の緩み、マフラー詰まりの整備をします。
6:駆動系の確認
エンジンがかかるけど調子が悪い場合は駆動系も予想候補に入ってきます。
一般的左クランク内消耗品および取付ミスが無いかの確認や、動いてる場合のみおかしい等状況によってはファイナルリダクションまでの確認も必要です。
※この段階でここまでのチェック✔が完了することになります。
7:燃料系の確認|キャブレター・Fi(フューエルインジェクション)
※下図はキャブレター
今回わざと最後に持ってきましたが、ここは一番に確認しても良い位の不具合率では高いです。
キャブレター車ではキャブレター・FI車ではFi+電装+ラインが定番確認箇所ではあります。
- キャブレターのオーバーホール
当サイト:2stジャイロ>> ・AF61>> - Fiのオーバーホール(電装除く)
当サイト:ジャイロX[TAD02]>> ・AF67>>
その他|上記系統で直らない場合は追加
上記系統以外の確認。
- 駆動系統:動いてる時だけ異音が出る場合は「ファイナルリダクション」確認。
- 潤滑系統:プラグ状態次第では「オイルポンプ(2stの場合)やオイルシール等」の確認。
- 燃料系統:燃料が来てない場合「ルートホース(フューエル~負圧まで全て)」の確認。
- 電気系統:上記大枠電装系を除く、エンジンかかりに関する以外の場合の電装系の場合は、各電圧電流の通電確認。
(マグネットスイッチスターター・セルモーター・各バルブ・ボディアース等々)断線、ボルト緩み、部品不良確認。
とこんな感じで全てチェック✔しますが、これをピンポイントもしくは近似値で故障原因を当てるのがプロであり、DIYの場合は慣れです。
整備の場合ものづくりや創作アートとは違います。
つまり逆に考えるとピンポイントで当てれなくても全て整備すればクオリティの差はでようもののやってることは、人間のする作業なので全く同じです。
ついでに、プロと謳い看板上げてプロ以下レベル業者が多いのは、私の動画見て頂けてる人は痛感している事でしょう。
注意ポイント
経験上基本的にこれで直らない症状は基本的には無いですが、各系統部位ごとに整備していった時に部位のオーバーホール自体が出来てない場合は同じく振出しに戻る事となりますのでご注意下さい。
昔は私もそうでしたが整備には自分の性格がかなりでます。
ツメが甘い人、ケチってガスケットやシール交換(大丈夫だろうと思い込んで)おろそかにする人、部品・工具の扱いが雑な人(←関係ないようで疲れた時違いがでます)、心配事抱えてる時(精神状態すごく大事)、一つずつ潰していってもまた振り出しに戻る事もありますのでご注意下さい。
私見ですが、楽観的脳にてシンプル、かつ脳内でロジック組立て理論好きで、道具や扱いが丁寧な人程ほんとに向いています。
上記点検で必要な工具類など
●スパークプラグテスター|目安電圧(v)付き
電装系特に点火系の大枠を一発で確認するスパークプラグチェッカー。
小枠では当然テスターが必要ですがこれがあると1分で大雑把に電装系確認のクリアーができます。
車屋さんが使用してるのを見て購入しましたが違う意味でテスターより便利です。
●電気テスター
これは一つは必ず持っておきましょう。
配線に電気が来ているか、そして何Vで何A来ているかが即座に分かります。
通常の電気針+ミニクランプ付き
※クランプ式はほとんどがACのみで、0.1Aが限界のテスターが多いです。
※クランプ式はごちゃごちゃ配線の場合掴みが太いのでしんどい作業になります。
※安物すぎるものは小数点以下表示に注意。
※おすすめは”AC/DC対応・0.01A”を捉える事が出来る精密な”半クランプ”のこいつ。
これがこの価格。家庭の配線にもおすすめです。
※機能やサイズなど異なりますので型番間違えないように要注意。2012番RAです。
共立電気計器 (KYORITSU) 120A RMS AC/DCクランプ付デジタルマルチメータ KEWMATE 2012RA
使えば唯一無二のAC/DC対応0.01A商品と分かります。(普通3万円以上)
トラスコからも近似価格で出てますがクランプと本体が一体型でしかも0.1Aまでしか電流分解出来ません。
テスター注意点
※壊すときは大抵電流(A)もしくは電流から電圧に針をつけたまま切り替える時です。小学校の時習いましたが大き目設定値からどんどん小さく計測していきますがヒューズ入りですが念のためお気を付けください。
※怖い人はバイクの場合、電圧・抵抗値の2つを使用すればテスターを壊す事もありませんし、これはデジタルなので(+)(-)逆に付けてもマイナス表記されるだけで壊れません。
●圧縮ゲージ|コンプレッションテスター
DIY程度なら、安物でも目安基準にさえなれば良いと思います。
シリンダー内の圧縮確認で使用します。自分のバイクに合うサイズのアタッチメントが必要です。
大枠でエンジン不具合の疑いをクリヤーにする事ができます。
●その他
他にも排ガスチェック系など色々ありますがこの辺はDIYでは必要ないでしょう(^^;)
症状別トラブル修理の原因と修理作業動画
今回の時速15km/時しかでない修理ですが、情報からキャブレターとすぐに分かりますが、全ての作業をしました。
その考え方と修理です。
※この動画は考え方・予想方法動画ですので修理部分は100倍速早送りです。