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今回はリクエスト整備よりジャイロX[TD02]のエンジンの完全バラシの状態から、完全に車体に組み立てるまでの方法が動画で欲しいというご要望がありましたのでその一連です。
これで全てのエンジンの装置類は全てオーバーホール完了しましたのであとは組むだけです。
TA03型のジャイロキャノピーも同様です。
まずは完全にバラシた状態は以下です。
全てをオーバーホール出来る状態です。
以下にまとめてみました。
ジャイロX(TD02)のエンジン周り各オーバーホール
- 【ジャイロX】TD02駆動系オーバーホール |クラッチ・ベルト・プーリー
- 【ジャイロX】TD02エアーエレメントのオーバーホール
- 【ジャイロX】TD02冷却装置のオーバーホール
- 【ジャイロX】【FI車・バイク共通】燃料装置オーバーホール|FI
- 【ジャイロX】TD02電装系オーバーホール|ACジェネレーター発電機の清掃・交換・点検方法
- 【ジャイロX】TD02潤滑装置オーバーホール|オイルストレーナ&オイルポンプ
- 【ジャイロX】TD02腰上エンジンオーバーホール①|前準備
- 【ジャイロX】TD02腰上エンジンオーバーホール②|バラシ・点検洗浄部品交換
- 【ジャイロX】TD02腰上エンジンオーバーホール③|組立て
- 【ジャイロX】TD02腰下エンジンオーバーホール:クランク割①|各装備外し前準備編
- 【ジャイロX】TD02腰下エンジンオーバーホール:クランク割②|割り方・クランクシャフト・ピストン部品洗浄・点検・交換方法編
- 【ジャイロX】TD02腰下エンジンオーバーホール:クランク割③|ピストン・リング取付とクランク組立方法編
- 【ジャイロX】TD02ファイナルリダクションオーバーホール①|ベアリング及びシャフト抜き取り方法編
- 【ジャイロX】TD02ファイナルリダクションオーバーホール②|ベアリング圧入・ケース合わせ組立て編
エンジン自体は組んだ状態からです。(ファイナルリダクション+シリンダークランク)
それではバラシた状態からの組み立て方法です。
ジャイロX(TD02)のエンジン全バラシからの車体乗せ組立て手順と方法
順序と手順
多少前後して良い部分もありますが、上死点確認など行うため基本的には以下の順です。
1・駆動系|プーリー+クラッチ
まずはこのバイクは圧縮上死点確認でプーリーが必要ですので、プーリー・クラッチ・Vベルトを取り付けます。
2・シリンダーヘッド
シリンダーヘッド周りを組み立てます。
カムチェーン・チェーンガイド・ノックピン・シリンダーヘッドガスケット・シリンダーヘッド・カムスプロケット・アウタマグネット・カムチェーンテンショナーを取り付けます。
3・圧縮上死点の最終確認
シリンダーヘッドカバー(エンジンカバー)をする前に最後の圧縮上死点・タイミングの確認です。
4・ベルトケースカバーの装着
エンジンカバーをしたら、駆動系ベルトケースはもう完了ですのでカバーを装着します。
5・電装系・ACG装着
ウッドラフキーとケースの印を確認して、ステータベース・ステータコイル・空冷ファン・ラジエータベースの順で取り付けます。
6・スロットルボディ装着
スロットルボディAssayの取り付けです。
7・ブラケット装着
上からブラケットを被せて装着します。
8・ハーネスからの装備・Fi・IG等装着
エアクリーナーBOXとの各ホースを繋いで、イグニッションコイル・O2センサー・水温センサー・フューエルインジェクションマウントの順で取付けます。
※イグニッションコイルはプラスとマイナスに注意して下さい。
9・エキゾーストマフラー装着
マフラーガスケットを取り付けて装着します。
10・エンジンの車体乗せ
エンジンマウントハンガーを使用して、エンジンを車体へ搭載します。
11・車体左側全完了
ヒートガード(上/下)・ケーブル固定ボルト・足回り(タイヤ等)全て取り付けて左側は全て完了します。
12・車体右側
まずはアース・スロットルケーブル・フューエルホースを取り付けます。
13・冷却装置
ラジエータ・ウォーターポンプ・各ウォーターホースを取り付けます。
14・車体右側全完了
電装系クリップホース類・ブレーキ類・右リヤータイヤを取り付けて完了です。
※エンジンを搭載した後に必ずする事
①:エンジンオイル・ファイナルリダクションオイルの注入
エンジンをオーバーホールした人などは全容量のオイル量を見ます。
その他の人は交換時のオイル量を見ます。
注意ポイント
どちらも同じ4stオイルで大丈夫です。
エンジンオイル
普段からメンテナンスするエンジンオイルの事です。
- 全容量:0.60㍑
- 交換時:0.49㍑
ミッション(ギア)オイル
ファイナルリダクションの方の事です。
- 全容量:0.35㍑
- 交換時:0.33㍑
②:冷却水注入|循環+エアー抜き
一番最後に冷却水を注入します。
ラジーエータ側とリザーブタンク側の両方ともに冷却水を注入します。
エンジンをかけてエアー抜きをしてあげます。
これで完全に復活です。
エンジン全オーバーホール後ですので必ず慣らし運転をしてあげましょう。
ジャイロX(TD02)のエンジン全バラシからの車体乗せ組立てに必要な工具
部品類
冒頭の各ページにてご確認ください。
工具類
バラシの場合は必要ありませんが、組立てですので、必ずトルクレンチが必要になってきます。
●トルクレンチ|エンジン周り用3/8(9.5mm)【※10nm以下対応品必須】
最近トルクレンチに寿命がきましたので、プリセット型から途中トルクの分かるデジタルへ変えました。
これ!めちゃくちゃ使いやすいです!
●トルクレンチ|足周り[30~180N・m]
取付時に必要です。
エンジンハンガーボルトのナット締め付けトルクは64N・mとボチボチ強いので足回り用が必要になります。
これはエンジン周り用に高価なトルクレンチを購入いておけば必要無い場合もありますが、足とエンジン周りはトルクの桁と負担が全く異なりますので2つ持っておいた方が工具寿命と精度の狂い的にも良いです。
ジャイロX(TD02)のエンジン全バラシからの車体乗せ組立て作業動画
今回の作業動画です。